伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)と伊藤忠メタルズは、資源循環を目的とした廃棄物処理の可視化を目指す実証実験を開始したと発表した。CTCが自社開発した廃棄物処理の可視化プラットフォーム「StateEco(ステートエコ)」を活用し、家具の廃棄に関連して、産業廃棄物の再資源化を目的とした効率的な回収と経路最適化を目指すとのことだ。
同実証実験では、廃棄ベッドマットレスの運搬における経路最適化と廃棄物の処理状況の可視化を検証。「StateEco」は、情報を一元的に集約、廃棄物の回収から最終処理までを可視化し、リアルタイムに状態の確認ができるプラットフォームで、AI(人工知能)も活用して時間と費用の両面で最適な運搬経路を算出するという。
また、伊藤忠メタルズが提供する電子マニフェスト登録サービス「Smart.i∞(スマートアイ)」を利用してデータ連携・代行登録を行い、収集運搬事業者と処分事業者が入力した登録内容について管理・検証を行うとのことだ。
同実証実験を通じて、家具の廃棄物をリサイクルし原料として利用する資源循環の確立とともに、環境省の広域認定制度通じた参画企業の認定の取得を目指すという。認定を取得した製造・販売事業者は、顧客の廃棄処理を引き受けることができるようになり、リサイクル率の向上を目指すとともに不法投棄のリスク低減につながるとしている。
■同実証実験の概要
目的:効率的な廃棄物の回収と廃棄物の再資源化
期間:2023年6月~8月
実験内容:
①資源循環のための廃棄物の収集、分別、処理までのデータ収集および可視化
②Smart.i∞を活用した電子マニフェストへの登録代行
③温室効果ガス削減のための運搬ルートのデータ収集及び最適化