キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営するライボの調査機関「Job総研」は、「2023年生理休暇の実態調査」を実施し、結果を公表した。
【職場理解と利用経験の有無】
回答者全体の828人に生理による体調不良に関する職場理解を聞くと、「とてもあると思う」8.9%、「あると思う」27.9%、「どちらかといえばあると思う」38.2%を合算した75.0%が”理解がある派”の回答となった。
”理解がない派”25.0%の内訳は、「全くないと思う」4.8%、「ないと思う」8.7%、「どちらかといえばないと思う」11.5%。
また女性回答者全体の328人に生理休暇の利用経験を聞くと、「ない」が87.2%で、「ある」が12.8%と”利用経験がない”の回答が多数派を占める結果となった。
【休暇を取る症状レベル】
回答者全体の828人に生理休暇を利用する”症状のレベル”を聞くと、「レベル3」が53.7%で最多回答になり、次いで「レベル4」が20.3%、「レベル2」が17.3%で上位3つの回答結果となった。
これを男女別に見ていくと、「レベル3」の回答は男性が59.0%に対して、女性の回答は46.3%、「レベル4」の回答は男性が12.2%に対して、女性は32.3%と、生理による体調不良が原因で休暇をとるレベルは、男性が思う症状レベルよりも、女性の方が症状レベルが高い結果となっている。
【異性への申請に対する意識】
生理休暇の取得経験があると回答した42人に取得の際の申請先を聞くと、「男性上司」が76.2%が最多回答で、次いで「女性上司」が35.7%、「その他」が16.8%となった。
また申請先が異性だった場合の意識を聞くと、「とても申請がしづらい」11.9%、「申請がしづらい」16.7%、「どちらかといえば申請がしづらい」33.3%を合算した61.9%が”申請しづらい派”の回答に。
【生理休暇の名称について】
女性回答者全体の328人に「生理休暇」という名称と休暇取得の関連性を聞くと、名称による取得のしづらさが「とてもある」27.1%、「ある」25.0%、「どちらかといえばある」25.0%を合算した77.1%が名称による取得のしづらさが”ある派”の回答に。
また「生理休暇」という名称以外になる場合、取得への意識変化を聞くと、生理休暇と悟られない名称であれば「とても利用したい」24.9%、「利用したい」32.4%、「どちらかといえば利用したい」39.9%を合算した97.2%が「利用したい派」となった。
【生理の重さと出世について】
回答者全体の828人に生理の症状の重さが出世に関連しているか否かを聞くと、「とてもあると思う」8.2%、「あると思う」17.1%、「どちらかといえばあると思う」31.6%を合算した、56.9%が”関連ある派”の回答となり、”関連なし派”の回答は43.1%となった。
また”関連ある派”を男女別で見ていくと、男性回答は53.5%に対して、女性回答は62.6%になり、女性の方が出世に影響する意識が高い結果となっている。
【ある派・なし派の理由】
生理の重さと出世には関連が“ある派”を回答した471人にその理由を聞くと、「休む印象がついて任せてもらう仕事が変わる」が62.8%で最多回答に。
次いで「仕事のパフォーマンスが下がる」が62.0%、「コミュニケーションなど精神的なパフォーマンスが下がる」が33.1%、「スキルアップのための時間奪われるから」が31.6%で上位4つの回答となった。
一方“なし派”を回答した357人の理由では、「職場が事情を理解している雰囲気から」が41.5%、「身近に出世している女性がいるから」が40.3%、「上司が事情を理解してくれているから」が27.2%、「生理にそこまで辛い印象がないから」が7.3%で上位4つの回答結果となている。
【調査概要】
調査対象者:現在職を持つすべての社会人
JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2023年6月7日~6月12日
有効回答数:828人(男性6/女性4)
調査方法:インターネット調査
<参考>
Job総研『2023年生理休暇の実態調査』