旭化成、ファミリーマート、伊藤忠商事および伊藤忠プラスチックス(以下、CIPS)およびコカ・コーラ ボトラーズジャパンは、使用済みペットボトル投函からリサイクル素材や製品に加工されるまでを、スマートフォンのWebアプリで追跡できるサービスの実証実験を、2023年6月15日から東京都内のファミリーマート3店舗で開始すると発表した。

実証実験の概念図

同実証実験は、資源循環社会の実現に向けたデジタルプラットフォーム構築プロジェクト「BLUE Plastics(ブルー・プラスチックス)」の取り組みの一環として行われるという。

昨年9月~11月に、旭化成、ファミリーマート、伊藤忠商事およびCIPSは、東京都葛飾区のファミリーマートにおいて実店舗における初めてのブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ(追跡可能性)の実証実験を実施。

2回目となる今回は、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの参加により、ペットボトルが再び製品に生まれ変わるまでトレースすることが可能になったという。

加えて、今回はアプリのアップデートも行い、リサイクルの成果を消費者がより実感しながら参加できる仕組みを構築することで、回収品の量と質をさらに向上させることを目指すとしている。

なお、実証実験は8月31日までの期間を予定しており、アプリの稼働状況や消費者の行動変容、再生プラスチックの利用促進に与える影響などを検証するとのことだ。

アプリ画面イメージ

■実証実験の概要

(1)実施店舗
東京都千代田区と世田谷区、品川区内の計3店舗で実施。前回は葛飾区の住宅立地の店舗で実施されたが、今回は都心の駅前立地や商業立地、若年層が多いエリアなどの店舗で実施し、立地や客層による回収量・質の変化を確認。また複数のパートナー企業の参加ができるよう選出している。

(2)期間
回収期間:2023年6月15位置から8月31日まで(予定)
Webアプリ利用可能期間:2023年6月15日から9月30日まで

※ペットボトル投入時期によっては、Webアプリ利用期間の終了により、最後までリサイクル状況を確認できない可能性あり。

(3)実証実験の内容
サービスの利用者がファミリーマートの店頭に設置された専用の回収箱に、使用済みペットボトルを投入。その際、利用者は回収箱に記載された二次元コードをスマートフォンで読み取り、投入したペットボトルの本数をWebアプリ上で登録。

登録後は、投入したペットボトルが地図上でどこにあるか、現在どの企業がどのような処理を行っているかを確認できるようになる。

(4)店頭体験イベント、WEBアンケートの実施
①店頭体験イベント
6月15日10時~15時に、各店舗にて店頭体験イベントを開催。イベント参加者(各店舗先着100名)に、ペットボトル飲料1本をプレゼント。

②WEBアンケート
実験期間中、参加者へのWEBアンケートを実施。アンケート回答者全員に、Coke ON対応の自動販売機で好きなドリンク1本と交換できる「Coke ONドリンクチケット」をプレゼント。

専用の回収箱

旭化成、ファミリーマート、伊藤忠商事、CIPSおよびコカ・コーラ ボトラーズジャパンは、同実証を含む一連の取り組みを通じて、デジタルプラットフォームによるトレーサビリティの価値を確認し、さらなるプラスチック資源循環を推進していくとのことだ。