オープンアップグループが運営する「幸せな仕事総合研究所」は、働く10~50代の男女・合計4,335名を対象に、「幸せな仕事に関する実態調査」を実施し、結果を公表した。
(1)働く10~50代の男女に聞いた「仕事に対する幸せ度」
2022年に引き続き、最高値100点として、現在の「仕事に対する幸せ度」を働く10~50代の男女に尋ねたところ、平均55.9点という結果となった。そのうち、「幸せ度80点以上の人々」は24.3%。「仕事に対する幸せ度」において各世代間での大きな差は見られない結果となっている。
2022年度の調査結果と比較すると、「仕事に対する幸せ度」は約4ポイント減少(前回:60.1点)。「幸せ度80点以上の人々」も7.8%減少(前回:32.1%)したため、全体的に「仕事に対する幸せ度」が減少したといえる。
また、「仕事をしていて幸せに感じる理由」として全体で最も高かったのが「自分に合っていると思う」で24.7%、続いて「職場の人間関係が良好」が20.6%、「労働時間や働き方など柔軟性がある」16.9%という結果に。
ただし、Z世代では、「福利厚生などが整備されている」という項目が22.3%と最も高く、全体平均の16.1%を大きく上回っている。
Z世代が特に「福利厚生」を重視する傾向である理由としては、近年、メディアにおいても会社のユニークかつ多様な働き方にフィットした福利厚生や取り組みが頻繁に取り上げられており、職場における福利厚生充実の必要性を少なからず感じることができるからだと同社は考察している。
(2)働く10~50代の男女に聞いた「仕事をしていて幸せに感じない理由」
「仕事をしていて幸せに感じる理由」と対照に、「仕事をしていて幸せに感じない理由」についても尋ねたところ、最も多かったのは「給与が低い、不十分」であり、全体の33.3%がこの理由を挙げた。
続いて「評価・人事制度が不満」が19.2%であったが、給与の項目が群を抜いて高く、「仕事をしていて幸せに感じない」要因に直結している可能性が高いとしている。
また、「給与への満足度」は「満足している」が5.9%、「おおむね満足している」が33.1%、「あまり満足していない」が35.2%、「満足していない」が25.9%と、全体で61.1%が給与に対して満足していないと考えていることがわかった。
(3)コロナ第5類移行後(現在)の「リモートワーク/オフィスワークの選択意向」
2023年度の幸せな仕事に関する同実態調査は、2022年度の調査時期と異なり、新型コロナウイルス第5類移行後であることから、アフターコロナにおける仕事の実態調査も実施。
「幸せな仕事」に影響を及ぼすと考えられるコロナ第5類移行後の働き方について尋ねたところ、Z世代の63.0%は、リモートワークよりオフィスワークを積極的に選択していく意向を示す結果に。
オフィスワークに感じるメリットとして最も高かったのは、「仕事モードに入りやすい」で36.1%、全ての世代で最も高い項目であった。
また、Z世代が感じるオフィスワークのメリットとしては、「仕事の指示やアドバイスを直接受けることができる」が32.2%と高く評価された。全体平均より9.3%高い結果となり、Z世代はコロナ禍を経て、仕事におけるコミュニケーションの重要性を強く感じている可能性があると同社は考察。
さらに、コロナ第5類移行に伴う「企業のオフィスワーク回帰」に関して、Z世代は「支持する」が全体平均より4.4%高い28.4%という結果に。
ミレ二アル世代は25.4%、氷河期世代は22.4%、バブル世代は23.0%と、各世代と比較しても、Z世代は各世代の中で最も高い数値となった。
【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査時期:2023年5月19日~5月23日
調査機関:Grillリサーチ
調査対象:働く10代から50代の男女/計4,335名
Z世代:18~27歳/ミレニアル世代:28~43歳/氷河期世代:44~52歳/バブル世代:53~58歳
<参考>
株式会社オープンアップグループ調べ『幸せな仕事に関する実態調査』