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WPPとNVIDIA、広告制作に生成AI技術を導入

2023年5月29日、英大手広告グループWPPとNVIDIAは、NVIDIAのOmniverse™とAIを利用した新たなコンテンツエンジンの開発に取り組んでいることを明らかにした。このエンジンは、クリエイティブチームが高品質のコマーシャルコンテンツをより迅速かつ効率的に、大量に生産できるようにする一方で、クライアントのブランドと完全に一致するよう設計されている。

──ジェンスン・ファン氏(NVIDIA CEO)

「生成 AI は7,000 億ドル規模のデジタル広告業界にも新たな機会を生み出している。Omniverse Cloudと生成型AIツールを活用したWPPは、ブランドが製品体験と魅力的なコンテンツを以前にないレベルのリアリズムとスケールで構築、展開する能力を付与している」

同氏はCOMPUTEX 2023(2023台北国際コンピュータ見本市)の基調講演中にデモを披露し、WPPのチームと協力してクライアントが大量のブランド広告コンテンツや体験をよりパーソナライズされ、没入感のあるものにする方法を示した。

──マーク・リード氏(WPP・CEO)

「生成型AIは驚異的な速さでマーケティングの世界を変えている。NVIDIAとのパートナーシップにより、WPPは現在市場で他に見られないAIソリューションを通じて独自の競争優位性を確立した。この新技術は、ブランドが商用利用のコンテンツを作成する方法を変革し、WPPの地位を世界最高のブランド向けのAIのクリエイティブ応用における業界リーダーとして確固たるものにする」

同社の新たなコンテンツエンジンはOmniverse Cloudを基盤としている。3Dツールを接続し、産業デジタル化アプリケーションを開発、運用するためのプラットフォームだという。AdobeのSubstance 3Dツールやコンピュータ支援設計ツールなど、製品デザインデータの供給チェーンをシームレスに接続可能。

特徴として、Adobe Fireflyなどの創造的な生成AIモデルや、NVIDIA Picassoを使用して作成されたGetty Imagesの独占的な視覚コンテンツを活用した高品質の画像生成が挙げられる。最終的なシーンでは、クリエイティブチームはブランドに忠実な2D画像とビデオを大量にレンダリングしたり、消費者が任意のWebデバイスで体験できるように、対話型3D製品設定ツールをNVIDIA Graphics Delivery Networkに公開することができるという。

現行の方法に比べてスピードと効率性を兼ね備えており、クリエイティブチームが別々のツールやシステムから得られるデータを使用して何十万ものコンテンツを手動で作成する必要がなくなる。同エンジンは近く、WPPのクライアント全体に提供される予定だ。

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