近年、自動販売機は目覚ましい進化を遂げ、さまざまなニーズに対応した多種多様な商品が販売されている。

日経トレンディの「ヒット予測2022」では、「次世代自販機」が4位にランクイン。非接触で購入できる自動販売機は、コロナ禍において需要が高まり、キャッシュレス決済や抗菌加工など、感染リスクを低減する機能を備えたものも登場した。

さらに、飲料や食品だけでなく、地域の特産品やサービスを提供するなど観光資源としても注目を集めている。今回AMPでは、全国のユニークな自動販売機を10選ピックアップして関連する記事とともに紹介する。

子育て世代を応援「ベビー用 紙おむつ自動販売機」

ダイドードリンコは、子育て世代が紙おむつの心配をすることなく外出できるよう、「ベビー用 紙おむつ自動販売機」を2019年10月より展開開始。2023年4月現在、42都府県で計400台を突破している。

「ベビー用 紙おむつ自動販売機」では、飲料とともに、ベビー用 紙おむつの小パック(2枚入り)やおしりふきシートが購入可能。飲料は、ダイドードリンコのお茶・紅茶飲料、水、スポーツドリンク類、果実野菜飲料などを提供している。

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フードロス削減BOX「fuubo」

fuuboは、ZEROが開発したフードロス削減BOXで、流通が難しくなった商品を販売。

賞味期限が近い商品や季節限定パッケージ商品、外箱の破損など、さまざまな理由で発生するフードロスを会員向けに提供し、フードロス削減に貢献している。また、フードロス削減量をCO2排出削減量に換算し、SDGsの取り組みの見える化が可能。

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冷凍ラーメン自販機『ヌードルツアーズ』

丸山製麺が運営する冷凍ラーメン自販機『ヌードルツアーズ』は、全国のラーメン店が作ったスープと、丸山製麺の製麺所で製造した冷凍生麺を使用したコラボ商品を販売している自販機。

スープは湯せん、麺はゆでるだけで、自宅で簡単に日本全国のラーメン店の味を楽しめる。

2021年3月のサービス開始以降、25店舗のラーメン屋と提携し、2023年4月現在設置数は日本全国170か所以上、累計販売食数は50万食を突破している。

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全国のお取り寄せグルメを集めた冷凍自販機「グルメスターズ」

全国のお取り寄せグルメを集めた冷凍自販機「グルメスターズ」。話題のスイーツや有名店の冷凍グルメを中心に、200商品以上のラインナップの中から厳選した商品を販売。

定期的に商品の入れ替えが行われるため、利用者は飽きることなく、手軽に全国の美味しいグルメを楽しめることが特徴。

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ブルーボトルコーヒー「Blue Bottle Coffee Quick Stand」

カフェがない場所や営業時間外でも高品質なスペシャルティコーヒーを楽しめるように開発された、ブルーボトルコーヒー専用自動販売機「Blue Bottle Coffee Quick Stand」。

国内の自社焙煎所で焙煎されたフレッシュなコーヒー豆や、コールドブリューの缶コーヒー、コーヒーと相性抜群の「ブルーボトル羊羹」など、個性豊かな商品を販売。2023年4月現在、都内9か所に設置されている。

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ヨックモック「いつでもヨックモック」

ラゾーナ川崎プラザに設置された、洋菓子の製造・販売を手掛けるヨックモック初の自動販売機「いつでもヨックモック」。

定番の「シガール」や一部店舗限定の『MY YOKUMOKU』シリーズ、季節限定商品、手提げ袋・エコバッグなど、さまざまな商品を取り揃えている。

店舗の営業時間外でもこだわりのお菓子を購入でき、今後さらに設置場所を拡大する予定であるとしている。

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ディズニーストア「shopDisneyオリジナル自動販売機」

shopDisneyオリジナル自動販売機は、ショップディズニーのコンセプトである「ゲストに身近でいつでもアクセスできる環境」を実現するため、ディズニーとの新たな交流の場として誕生。

ぬいぐるみなど20種類のグッズを販売しており、タッチパネルで商品を選ぶことができる。PayPay・JCBカードの支払いが可能。

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コクヨ「文具のIoT自販機」

文具メーカーのコクヨが実証実験として展開する「文具のIoT自販機」。2023年1月31日より羽田エアポートガーデン内の直営店「KOKUYODOORS(コクヨドアーズ)」に設置されている。

第1弾として、国内外で人気のある文具を詰め込んだ「スペシャルボックス」や、キャンパスノートやテープのりなどの違いが楽しめる「マニアセット」、何が出てくるかわからない「シークレットセット」など、7種類の商品を販売。

商品が出てくるまでの待ち時間を動画で演出するなど、購買体験そのものを楽しめる工夫が施されているほか、多言語にも対応。

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おうちで海外旅行気分「世界の機内食シリーズ」

羽田空港のオンラインショップ「HANEDA Shopping」で販売されている「世界の機内食シリーズ」。

羽田空港第2ターミナルなどに冷凍自動販売機が設置され、「HANEDA Shopping」の販売メニューから人気の高い5種類が用意されている。1人前980円で、保冷剤・保冷バッグが付属する。

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初心者から上級者まで「昆虫食自販機」

上野アメ横に設置されている昆虫食の自動販売機。コオロギ、タガメ、ゲンゴロウ、タランチュラなど姿かたちがそのままのものから、味付け加工されたコオロギ、コオロギ粉末を配合したプロテインバーなどがラインナップ。

昆虫食をはじめて食べる人から食材として調理して食べる上級者まで楽しめる品揃えとなっている。

街のデッドスペースを活用し、昆虫食の普及と環境問題の認識向上を目指すプロジェクトで、持続可能な食の未来を提案している。

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昆虫食自動販売機 上野アメ横に設置

日常生活で当たり前のように見かける自動販売機。全国各地に点在する個性豊かな自動販売機の数々は、見るだけでも楽しめるものばかり。

今回紹介したものをはじめ、全国各地への旅行の際には、ユニークな自動販売機を利用してみてはいかがだろうか。