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ユーグレナは、ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストの遺伝子解析サービスのゲノムデータをもとにした「経済や政治に関して公平性を好む遺伝子タイプが多い都道府県(出生地)ランキング」を公開した。
■経済や政治に対する公平性とは
経済や政治に関する社会科学的な研究では、各個人がどのような経緯を持って経済的、社会的行動をとったかを分析して行動メカニズムを明らかにするような研究が行われている。このような経済的、社会的行動を決定する1つの要素として、その人の好みを定量化、つまり数値で表したものが用いられるこがあるという。
今回解析した項目では、公平性を好む程度を定量化したスコアについての結果を表示。
「経済や政治に関して公平性を好む」の一例を挙げると、「雨が降っている日だけ傘の値段を普段の価格の2倍にするお店についてどう思うか」という質問に対し、公平性を好む度合いが高い人ほど傘の値段が上がることに関して「不公平だ」と思う傾向が高いというもの。
遺伝子解析項目「経済・政治の関心(SNP:rs10204325)」には3つの遺伝子型があり、経済や政治に関して「より公平性を好むタイプ(遺伝子型:TT)」、「公平性を好むタイプ(遺伝子型:CT)」、「公平性を好む程度が一般的なタイプ(遺伝子型:CC)」に分けられる。
■調査結果
同調査では、「より公平性を好むタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する人と「公平性を好むタイプ(遺伝子型:CT)」に該当する人の割合を足して、都道府県(出生地)別に算出し、数値化。
上記の解析結果より、公平性を好む遺伝子タイプの人の割合が相対的に高い都道府県は、1位「宮城県」、2位「滋賀県」、3位「大分県」、4位「香川県」、5位「石川県」、6位「山形県」、7位「富山県」、8位「京都府」、9位「熊本県」、10位「福井県」となった。
■日本人は欧米人に比べて「不公平だ」と思う人の割合が少ない?
遺伝子解析項目「経済・政治の関心(SNP:rs10204325)」に関して、「より公平性を好むタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する人と「公平性を好むタイプ(遺伝子型:CT)」に該当する人の割合を足した結果を人種別に分析。
すると、割合が多い順に、南アジア集団(62.9%)、ヨーロッパ集団(56.8%)、ラテンアメリカ集団(55.0%)、アフリカ集団(45.5%)、アジア集団(38.5%)などという結果となった。
なお、同社の今回の調査で、日本人における「より公平性を好むタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する人と「公平性を好むタイプ(遺伝子型:CT)」に該当する人の割合を足した数値は38.1%とのことだ。
■調査概要
調査方法:ゲノムデータの解析をもとに調査
調査対象:「ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス」、「ジーンクエストALL」の利用者
対象者数:ゲノムデータ:21,371人
調査時期:2023年3月
調査項目:ゲノムデータ「経済・政治の関心(SNP:rs10204325)」の項目について、「より公平性を好むタイプ(遺伝子型:TT)」に該当する人と「公平性を好むタイプ(遺伝子型:CT)」に該当する人の割合を足して、都道府県ごとに算出
<参考>
ユーグレ『経済や政治に関して公平性を好む遺伝子タイプが多い都道府県(出生地)ランキング』