OpenAIは4月25日、ChatGPTでチャットで履歴を保存しない機能を導入したと発表した。設定から「Chat History & Training」をオフにすることで、ChatGPTとの会話は、モデルの学習や改善には使用されず、履歴サイドバーにも表示されなくなる。

▲実際の画面。「Chat History & Training」をオフにすることで機能が有効に

機能オフ中は新しい会話は30日間保持され、完全に削除される前に、不正行為を監視するため必要な場合にのみ確認される可能性がある。

データのエクスポート機能も追加、企業向けプランもリリース予定

また、会話データのエクスポートも可能になった。設定から、エクスポートオプションを選択することで、会話や関連データを含むすべてのファイルを、登録してあるメールアドレスに送信できる。

ChatGPTの企業向けプランである「ChatGPT Business」も今後数ヶ月以内にリリース予定だ。データをより詳細に管理する必要がある専門家や、エンドユーザーの管理が必要な企業向けがターゲットとなる。OpenAIのAPIのおけるデータ使用ポリシーに従うため、エンドユーザーのデータはデフォルトでモデルの学習・改善に利用されることはない。

ChatGPTのプライバシー保護への新対策

会話履歴オフ機能の追加は、ChatGPTへのデータ保護に欧米で批判が集まっていることを受けてのものだろう。イタリアでの個人のデータ処理の停止命令などの動きを受け、EUはChatGPT対策のタスクフォースを立ち上げている。