「AIは新たなフェーズに入った」政府のAI戦略チームが初会合

UnsplashJonathan Kemperが撮影した写真

政府は2023年4月24日、ChatGPTをはじめとする生成系AIの活用をめぐって、関係省庁で発足された「AI戦略チーム」の初会合を開いた。チームには内閣府を中心として、経済産業、総務省、文部科学各省やデジタル庁、個人情報保護委員会が参加。村井英樹首相補佐官や藤井健志官房副長官補が主導するという。

対話型AIは誤った回答を出力する「Hallcination(幻覚)」の問題や、学習に使用する機密情報の取り扱いが問題となっており、関係省庁でこうした課題について意見交換を行う。

チーム長を務める村井英樹首相補佐官は、「AIは新たなフェーズに入った。行政も臨機応変に対応していくことが求められる。行政におけるAIの利活用や、AIが社会や産業に対してどのような影響を与えるのかなど論点は幅広い。国際的にさまざまな議論、リスクについても議論が行われていることを踏まえ、しっかりと検討を進めてほしい」と語った。

また、政府の業務利用に向けた課題や、各省庁が所管する業界での活用についても情報を共有していく。すでに農林水産省がChatGPTをマニュアルの更新といった公表済みの情報のみを扱う文書作成で使い始める方向で調整に入っている。

2023年4月10日には、ChatGPTを開発するOpenAI社CEOのサム・アルトマン氏が岸田総理と面会。自民党の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」の会合にも出席し、「日本がAIの利活用を通じて世界で大きな存在感とリーダーシップを発揮してほしい」と語っている。

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