パナソニックが社内版ChatGPTを全社員へ拡大、国内約9万人が本格利用開始

画像はパナソニック ホールディングス株式会社公式HPより

パナソニック ホールディングス株式会社は2023年4月14日、パナソニック コネクト株式会社が活用していたAIアシスタントサービス「ConnectGPT」をベースに全社版の環境を構築し、同日より「PX-GPT」として、パナソニックグループの国内全社員に向けて展開したことを発表した。

「Panasonic Transformation(PX)」の一環

パナソニックグループでは、DXへの取り組みを「Panasonic Transformation(PX)」として、ITシステム面の変革に留まらない経営基盤強化のための重要戦略と位置づけている。「IT変革」「オペレーティング・モデル変革」「カルチャー(企業文化)変革」の3階層で全社的に推進しており、今回の取り組みもその活動の一環となる。

パナソニック コネクトでは、2023年2月17日のサービス開始以来、多くの社員が「ConnectGPT」を業務で活用している。またパナソニック コネクト以外のパナソニックグループの社員からも、AIアシスタントサービスの業務活用の可能性の評価・検証や業務効率化のためのAI活用の要望があがっていた。そこでパナソニックHDは、パナソニック コネクトの支援を得て、パナソニックグループ版AIアシスタントサービス「PX-GPT」を構築し、国内社員約9万人を対象に提供開始を決めたとのこと。

セキュリティ面に配慮、自動翻訳機能も搭載

日本マイクロソフト株式会社が提供するパブリッククラウドMicrosoft Azure上で利用できるAzure OpenAI Serviceを活用しており、パナソニックグループの国内全社員が社内イントラネット上からアクセスすることで、いつでもAIを活用できる。

Microsoftが提供するGTP3.5の法人向けサービス(API提供型)のAIエンジンをベースに開発し、入力した情報の二次利用や第三者提供がされない仕様で、入力した情報は一定期間を過ぎたら消去するなど、セキュリティ面に配慮。ユーザーインターフェースには使用に際しての注意喚起を明記している。また英語で質問した方がより精度の高い回答が得られることから、自動翻訳機能も搭載しているとのこと。

なおPX-GPTの使用に当たっては、AI活用における利用ルールを整備し、入力情報の取り扱い(社内情報・営業秘密・個人情報などの入力はしない等)には細心の注意を払い、適切に情報を活用するよう全社員に注意喚起を徹底していくという。

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