エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、ゴールデンウィーク期間(2023年4月29日~5月7日/以下、GW)の予約状況から旅行動向についてまとめ発表した。

2023年GW旅行予約動向

<海外旅行>

安・近・短の東アジア人気、台北の人気復活
海外旅行全体では前年比で2003.4%(20倍)と大きく伸び、復調の兆しがみられる結果に。コロナ前の2019年比では、当時の日並びが土日祝日のみで成り立つ10連休により好調だったこともあり30.4%となっている。平均単価は201,100円(前年比107.4%、2019年比123.1%)。

上位には近距離の3都市がランクインしており、年末から続くソウル人気に続き、前年はランク外だった台北が急上昇。長らく続いていた台湾到着後の自己健康管理、空港到着後の検査は不要となり、軽症者の隔離措置も解除されるなど、水際対策を大幅に緩和したことにより、旅行先として再び人気が高まっているという。

また、再開したクルーズ旅行の需要も高く、外国客船の寄港地となる台北、プサンを押し上げる要因にもなっているとのことだ。

海外旅行順位

距離別で比較すると、前年は唯一ツアーを再開していたハワイが首位に。ハワイを含めた中距離路線が半数を占めていたが、今年は大幅に近距離路線の需要が増加。コロナ前と同等レベルの比率になっているとのことだ。

人気出発日は4月29日が最も多く25.2%、続いて5連休の初日となる5月3日が23.4%となった。日並びの良かった2019年や前年はGW前半に出発ピークが偏っていたが、今年は出発ピークが分散傾向にあるとしている。

距離別比較

<国内旅行>

不動の沖縄が首位、テーマパーク需要も堅調
国内旅行全体では前年比で169.1%と、前年に続き好調に推移。平均単価は100,800円(前年比120%、2019年比114.8%)となっているとのことだ。

人気上位は前年から大きな変化はなく、引き続き沖縄県が牽引。本島が約7割と高い人気で、続いて宮古島、石垣島と離島が続く。沖縄県は需要の高まりから航空券の価格が値上がり傾向にあり、それを受け平均単価も131,000円(前年比123.3%、2019年比117.0%)と国内旅行全体の平均より高くなっているという。

4位の大阪府と5位の東京都もテーマパーク需要が影響し、特に今年は東京ディズニーランドが開業40周年のアニバーサリーイベントを開催していることも後押しとなっているとしている。

また、ランキング外ではあるが、千葉県も前年比511.4%と急上昇しており需要の高さが表れる結果に。人気出発日は5連休初日の5月3日が最も多く31.5%、続いて5月4日が17.3%となった。

国内旅行順位