OpenAI の主力製品を収益化し、GPT-4 で Stripe を強化

企業向け経済インフラプラットフォームを構築する Stripe は2023年3月16日、OpenAI が ChatGPT および DALL・E 生成 AI 技術の商用化を進めるにあたり、決済にStripe を採用したことを発表した。ChatGPT Plus(ChatGPT のプレミアム サブスクリプションサービス)に Stripe Billing と Stripe Checkout を採用するとのこと。

──Peter Welinder 氏:OpenAI 製品およびパートナーシップ担当バイス プレジデント

「Stripeと協力し、当社の主力製品から収益を得られることをうれしく思います。Stripe は決済だけでなく、定期課金から税務対応、財務業務の自動化など、あらゆる面で私たちを支援してくれています。」

背景

AI生成技術を商品化するOpenAI は、Stripeの一連の製品を使用することで、複数の製品ラインを対象としたグローバルな決済システムを数週間で立ち上げることができたという。OpenAI、Runway、Diagram、Moonbeam を含む 主要な最先端 AI 企業 の 75% が Stripe を導入し、迅速な市場参入や法令を順守しながらの事業拡張、そして世界中のより多くのユーザーへの製品提供を実現しているとのこと。

──David Singleton 氏:Stripe社CTO

「これらの新しい AI テクノロジー企業が急増するにつれて、製品をより多くの人に届けるためのスマートな収益化戦略を提供し、企業が成長を維持できるよう支援しています。個人的には、DALL・E クレジットを買い足して、さらに AI 画像生成の世界を模索するのが楽しみです」

GPT-4 によるストライプの強化

不正管理やコンバージョン率の向上などに人工知能を利用してきた同社は、昨年Microsoft の Azure OpenAI チームと協力し Stripe Support に GPT-3 を実装、担当者が毎週接する多くのユーザーに対してより迅速に解決方法を特定できるようにしたという。

今年1月にGPT-4 β版を導入し、同AI 技術を活用した業務を合理化した。この取り組みの成果として開発者用に提供している、GPT を利用したドキュメント「Stripe Docs」があると同社は述べる。

同ドキュメント強化により、開発者は Stripe Docs 内で自然言語クエリを GPT-4 に提示できるようになるという。

GPT-4 はドキュメントの関連部分の要約を作成したり特定の情報の抽出をしたりして回答することが可能となり、開発者はドキュメントを読むことに使っていた時間を減らし、システム構築に宛てる時間を増やすことができるとのこと。

──Eugene Mann氏:Stripe社 応用機械学習のプロダクト リード

「電子メール、スマートフォン、ビデオ会議の登場と同様に、GPT-4 にはビジネスのあり方を、根本から再構築し改善する可能性を秘めています。GPT-4 を統合することで、Stripe は最先端のツールをユーザーに提供し、オンラインでのビジネス構築と成長を支援します」

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