双日株は、株式10%を保有する冷凍マグロの加工販売を行うトライ産業の全株式を取得することを発表した。

双日は、水産加工品ビジネスにおいて、トライ産業の完全子会社化により、これまでのマグロの養殖や海外加工に加え、新たに国内加工を加えることで機能を拡充し、さらに充実した商品提案を実現するとしている。

トライ産業は1988年に創立し、年間約2.6万トンの冷凍マグロを取り扱っている業界大手で、冷凍マグロの仕入・加工・販売・物流・品質保証の一貫体制を確立。

国内で高品質なマグロを提供するために、マイナス50℃以下の超低温状態で配送するコールドチェーン体制を整備し、また対米・対EUの輸出のために、2つの工場でHACCPの認定を受けている。

卸売や外食チェーンなど300社を超える幅広い顧客を持ち、専門的な知識と情報収集力を活かし、それぞれのニーズに合わせてマグロの部位や規格別に無駄なく良質な製品を提供する仕組みを確立しているとのことだ。

健康志向の高まりなどを背景に、回転寿司や総合スーパーなどにおける水産食品市場が今後も世界的に拡大していくことが見込まれている。

双日グループは、2003年から進めている大連翔祥食品有限公司による海外での冷凍マグロ加工販売事業や2008年に参入した双日ツナファーム鷹島によるクロマグロ養殖事業、さらに2022年に完全子会社化したマリンフーズの水産食品加工販売を連携させることで、マグロをはじめとする水産加工品ビジネスの強化を進めていくという。

双日グループは、国内外で高まる水産加工品ニーズに応えるとともに、顧客起点のビジネスにこだわり、「生活の豊かさ」と「利便性」を高める事業の拡大を推進するとのことだ。