メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業のモデルナは、カナダ保健省が6~17歳を対象に、オミクロン株対応のCOVID-19追加接種用2価ワクチンmRNA-1273.214を承認したことを発表した。
同承認は、いずれかのCOVID-19ワクチンの初回免疫または追加免疫を受けた6~17歳を対象としており、6~11歳では25μg、12~17歳に対しては50μgが追加接種として承認されたとのことだ。
モデルナの最高経営責任者ステファン・バンセル(Stéphane Bancel)氏は次のように述べている。
「6~17歳を対象としたmRNA-1273.214の追加接種の承認は、オミクロンの変異株やカナダで今後出現する変異株に対する広範な免疫応答による防御を提供するために重大なステップであり、今回の決定は、この重要な年齢層におけるワクチンの有効性と安全性を強調するものです」
6~17歳を対象とする今回の承認は、各コホートで1,000名を超える被験者を対象としたmRNA-1273.214の追加接種に関する臨床試験データに基づいているという。
同申請には、モデルナのCOVID-19ワクチンによる初回免疫獲得後に、6~11歳に対して25μg、12~17歳に対して50μgの追加接種を行った際のデータのほか、mRNA-1273.214の第2/3相臨床試験のデータが含まれているとのことだ。
また、モデルナ・カナダの国内メディカルディレクター、シェザード・イクバール(Shehzad Iqbal)氏は次のようにコメント。
「カナダ保健省により6~17歳を対象とするモデルナの追加接種用2価ワクチンが承認されたこと、また、特にこのウイルスが国内および世界中に蔓延し続けている中で、現在および将来のCOVID-19の変異株から今後も全カナダ国民を守る追加接種を提供するため引き続き協力できることを嬉しく思います」
モデルナは、2022年11月、第2/3相臨床試験において、モデルナのオミクロン株対応追加接種用2価ワクチン(mRNA-1273.214およびmRNA-1273.222)のいずれもが、mRNA-1273の追加接種と比較してオミクロン株(BA.4-BA.5)に対して優れた抗体応答を誘導したと発表している。
また、2つの2価ワクチンは共に起源株に対する免疫原性の非劣性基準も満たしたとのことだ。