日産自動車と日産東京販売は、ユーザーが日産車の車種やグレードの検討・選定から試乗、購入の契約までをメタバース空間上で行うことができる新たなプラットフォーム、「NISSAN HYPE LAB(ニッサンハイプラボ)」の実証実験を本日から6月30日まで実施すると発表した。

仮想店舗「NISSAN HYPE LAB」

今回実証実験を開始する「NISSAN HYPE LAB」は、ユーザーがメタバース上で日産車の検討、相談、試乗、購入の契約までを行うことができる新たな取り組み。

日産自動車と日産東京販売は、これまで日産自動車が培ってきたデジタル、メタバースの経験を活かした新たなプラットフォームを立ち上げ、現実世界と仮想世界を融合した新たな体験をユーザーに提供するとともに、クルマの新たな販売方法の可能性を検証するとのことだ。

「NISSAN HYPE LAB」には、24時間いつでも訪れることができる。自身のアバターの顔や体格、衣服などを設定し、PCやスマートフォンから「NISSAN HYPE LAB」のウェブサイトに入場すれば、誰でもラボ内を自由に動きまわることができる。

11:00から20:00の間は、ラボ内にバーチャルスタッフが常駐し、訪れた人への案内や日産車の紹介を行うとしている。

仮想店舗「NISSAN HYPE LAB」

ユーザーが実際にクルマの購入検討をする場合は、バーチャルスタッフを通して予約することで、日産東京販売の店舗で実際に対応しているカーライフアドバイザー(営業スタッフ)とクルマに関する相談から見積もり、購入の契約までをすべてラボ内で行うことができるとのことだ。

ラボ内ではさらに、「日産サクラ」や「エクストレイル」など、最新モデルのグレードやエクステリア、インテリアのカラーを自由に選択し、自分の好みに合った車をチョイスできる「3Dシミュレーター」や、そのモデルの走行シーンが楽しめる「360° ドライビングビュー」なども体験することができる。

シミュレーター

日産自動車は、新たなプラットフォームやソフトウェアなどをいち早く活用して、クルマの開発から発表までに関わるさまざまな工程において、新しいコミュニケーションやアプローチを行っている。

具体的には、デザイン分野でのVR(仮想現実)を使った車両開発や、生産現場における検査項目の習熟促進に向けたMR(複合現実)活用、さらにはVRを活用しメタバース上に公開したバーチャルギャラリー「NISSAN CROSSING」での新型車お披露目イベントなどが、その主な取り組みであるとしている。

また販売においては、2021年にクロスオーバーEV「日産アリア」専用の会員サイト「クラブアリア」を立ち上げ、オンライン上での「日産アリア」バーチャル試乗やグレード比較、購入検討、予約注文までを可能とする取り組みを開始。

日産自動車と日産東京販売は、今後も既存の枠組みを超えた新たな取り組みに挑戦していくとのことだ。