太陽光発電パネルを路面に設置!再生可能エネルギーを活用した電動モビリティを試験導入

株式会社東亜利根ボーリングは2023年3月2日、同社の塩山工場(山梨県甲州市)において、路面に直接設置できる太陽光発電パネルと蓄電池を併用した太陽光発電舗装システム「Wattway Pack」により電動モビリティ等へ電力供給する、独立電源システムを設置したことを発表した。

Wattway Packの概要

Wattway Packとは、同社とコラス・ジャパン株式会社が展開する、路面に直接設置できる太陽光発電パネル「Wattway」と、蓄電池を組み合わせた小規模の独立電源システムだ。発電した電力を蓄電することにより、照明施設、監視カメラ、電動モビリティの充電、Wi-Fi設備などの電源として利用が可能であり、被災時には非常用電源として機能するという。

Wattwayは1枚のパネル面積0.86 m2、厚さ6 mm、質量5.5 kgとなり、1枚の最大発電能力は125Wp(W peak)だ。特殊な接着剤により舗装面にそのまま貼り付けることが可能で、パネル表面に施されたすべり止め加工により、歩行者や車両の通行する箇所への適用ができるとのこと。

設置について

Wattway Packの蓄電池システムとして 、株式会社村田製作所のAll-in-One蓄電池システムを採用した。同製品は蓄電池付きパワーコンディショナであり、太陽光発電システムに組み込むことで、発電した電力を様々な用途に効率的に活用できる。同現場では電力会社の商用系統に接続せずに、Wattwayで発電した電力のみで運用する独立運転により、消費機器へ電力供給している。

電力の消費機器として、工場内での移動に伴う従業員の負担軽減として、環境負荷の少ない移動手段としてシェアリングサービスをはじめとして国内でも普及しているセグウェイジャパン株式会社のキックスクーター「Max Plus」を2台導入。スタンドへ戻すだけで自動的に充電が開始される非接触充電スタンドを設置することにより、キックスクーターの利便性を高めている。またワイヤレス充電やUSBポートによりスマートフォン等の充電が可能であり、BluetoothスピーカーやLED足元灯等の多機能なスマートベンチを試験的に設置しているとのこと。

独立電源システム設置の背景

Wattway Packは台風などの暴風に強く、被災時には非常用電源として機能することから、減災への取り組みとしても効果的だ。電動モビリティは環境負荷の少ない移動手段として知られており、工場内での移動に伴う従業員の負担軽減を目的に導入したという。

同社では 2016年に本社フロアー(東京都港区)に地中熱利用を利用した冷暖房システムを導入し、2020年に塩山工場照明のLED化、2021年にボアホール(地中熱 採熱孔)掘削用に開発したボーリングマシンにAI自動制御を適用した。今後も地球環境を配慮したSDGsやカーボンニュートラル社会の実現に向けた取組みを推進していくとのこと。

■株式会社東亜利根ボーリング
https://www.toa-tone.jp/

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