72.0%の人が「管理職になりたくない」 根本的に「出世をしたくない」人が多数 識学調べ

識学は、全国の会社員で、管理職ではない人と現在管理職である人の両者を対象に「管理職に関する調査」を行い、結果を公表した。

■【管理職ではない人】管理職になりたいと思うか

現在管理職ではない人に「管理職になりたいか」聞いたところ、「なりたいと思う」と回答したのは8.0%で、「条件(給与面等)によってはなりたいと思う」が20.0%、「なりたいとは思わない」が72.0%となった。

男女別にみると、男性で管理職に「なりたいと思う」と回答したのは12.0%だったのに対し、女性はわずか4.0%。

さらに「子どもの有無」での内訳を見ると、子どもがいる人が管理職に「なりたいと思う」と回答したのは10.0%だったのに対し、子どもがいない人は6.3%という結果に。子どもがいるから頑張りたいというモチベーションが明確にある方が、管理職になりたい傾向にあることがわかった。

管理職になりたいと思うか

■【管理職ではない人】管理職になりたくないと思う理由

では、どんな理由があって管理職になりたくないのか。前問で「管理職になりたくない」と回答した人に、その理由を聞くと、「出世欲がないから」が50.9%と最も高く、次に「責任が伴うから」50.0%、「仕事量が増えるから」42.6%と続いた。

また「給与が伴わないから」は23.1%と、給与面が大きな理由ではないようで、「現状に満足しているから」が9.3%、「今やりたい仕事ができなくなるから」が7.4%と比較的低いように、出世することで今の仕事が出来なくなる、現場にいられなくなるといった理由でもなく、根本的に“出世をしたくない”という人が多い結果に。

管理職になりたくないと思う理由

■【管理職の人】管理職の立場で苦労していることは何か

一方、現在管理職の人に、管理職をする上での苦労を聞いたところ、「部下の指導や育成」が49.3%と最も高く、「責任が重い」が39.3%、「部下とのコミュニケーション」が36.7%、「上司と部下との板挟み」が34.0%と続いた。

現在、管理職ではない日人で上位だった「責任の重さ」ももちろんあるようだが、実際には上司や部下との“人間関係”が最も苦労している結果となったが、「特に苦労はしていない」が15.3%と、苦労していない人も少なくない。

管理職の立場で苦労していること

■【管理職の人】管理職の立場でやりがいに思うことは何か

管理職の人へ、そのやりがいについて聞いてみると、「やりたいことができること」が38.0%と最も高く、「自分が成長できる」が36.7%と続いた。

前問の「管理職の苦労」で挙げられたのは“人間関係”であったが、やりがいはやはり自分の自己実現に感じることがうかがえる。

しかし、3位の「チームで成果をあげること」が36.0%と高いように、“人間関係”の苦労はもちろんあるものの、チームとして成し遂げることも大きなやりがいになることがわかった。それらは「給与が上がる」の29.3%よりも高いことから、“お金では得られないもの”がやりがいに感じるようです。

管理職の立場でやりがいに思うこと

【調査概要】
調査機関:株式会社識学
調査対象:全国の従業員数10名以上の企業に勤める20歳~59歳の男女の会社員
現在管理職の方、もしくは現在管理職ではない方
有効回答数:300サンプル(管理職:150名/非管理職:150名)
調査期間:2023年1月6日~1月11日
調査方法:インターネット調査

<参考>
識学『管理職に関する調査

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