東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路は、高速道路の深夜割引の見直しについて、深夜走行分のみ割引対象にするとともに割引適用時間を拡大すると発表した。

高速道路の深夜割引については、並行する一般道路の沿道環境改善を目的に、0時から4時までの間に高速道路をETCにて通行する車両を対象に3割引を実施している。

社会資本整備審議会 道路分科会 国土幹線道路部会 中間答申(令和3年8月4日付け)(以下、中間答申)において、深夜割引適用待ちの車両の滞留等の課題を踏まえ、割引が適用される時間帯の走行分の料金を対象として割り引くことや、トラック運転者の負担軽減等のため、割引適用時間帯の拡大について検討する必要があるとされたところであるとのことだ。

中間答申に基づき、東日本高速道路、中日本高速道路および西日本高速道路では、国土交通省とともに深夜割引の見直しに関する検討を行った結果、割引適用時間帯の走行分のみ3割引とし、割引適用時間帯について現行の「0時から4時」を「22時から翌5時」へ拡大する方針であるとのことだ。

これらについて、令和6年度中を目処に見直す予定であり、具体的な割引の見直し運用開始時期については、改めて発表するという。

見直しの概要

  • 深夜割引適用時間帯に走行した分のみ3割引
  • 深夜割引適用時間帯を22時から翌5時に拡大
  • 深夜割引の見直しにあわせて、400km超の長距離逓減制を拡充

割引見直し運用開始後の激変緩和措置(5年程度)

  • 深夜割引適用車両のうち1,000km以上走行した場合は、1,000kmを超える部分を割引対象走行分に追加
  • 22時台に高速道路を流出した車両について、22時台に走行した分は、深夜割引の割引率を2割とする

なお、今回の見直しに際して、深夜割引を「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型による割引制度に変更するという。(長距離逓減制の拡充は除く)

また、今回の見直しに際して、割引適用時間帯の走行分を把握するため、高速道路上へのETC無線通信専用アンテナの設置やシステム改修等を行う必要があり、現下の世界的な半導体不足の影響により、導入時期に影響を及ぼす場合があるという。