今後30年で世界人口は97億人へ、食料問題への対応が課題
2019年6月に国際連合より発表された報告書※によると、今後30年で世界人口は97億人への増加が見込まれ、これに伴う食料問題への対応が課題となっている。特に「タンパク質危機」と称される動物性タンパク質の不足は顕著で、その解決策として国際連合食糧農業機関は昆虫食を推奨している。一方で世界では年間約9.3億トンの食品ロスが発生しており、その量は全世界で生産されている食品の約3分の1に相当するという。
グリラスではこれらの社会課題の解決策として、飼育時に必要な餌や水の量と、温室効果ガスの排出量が少ない食用コオロギを、食品ロス由来100%の独自配合飼料を用いて生産してきた。しかし最新の情報工学的アプローチを取り入れることは、十分にはできていなかったとのこと。
こういった状況を踏まえて同実証実験では、グリラスの有する食用コオロギの飼育ノウハウとNTT東日本が提供するICT/IoTソリューションを掛け合わせることで、より最適な食用コオロギの飼育環境の構築および確立などをめざすという。
※国際連合の報告書
https://www.un.org/development/desa/pd/sites/www.un.org.development.desa.pd/files/wpp2022_summary_of_results.pdf
飼育施設の概要
NTTe-City Labo(NTT中央研修センタ)内にスマート食用コオロギの飼育施設を設置。同施設は稼働後の一般見学の受付も予定している。
・名称 :食用コオロギ養殖ブース
・住所 :東京都調布市入間町1-44(NTTe-City Labo内)
・開放時間 :平日9:00~17:00
■飼育施設での実施内容
1:データ収集
2:AI分析
3:飼育における省人化および効率化
■実証実験における両社の役割
・グリラス
食用コオロギ飼育ノウハウの提供
分析結果を活用したコオロギ飼育環境の開発
食用コオロギの加工・流通・販売
・NTT東日本
ICT/IoTソリューションを活用した飼育環境の構築
食用コオロギ飼育における環境要因データの収集・分析・フィードバック
■NTTe-City Labo
https://business.ntt-east.co.jp/content/regional_revitalization/labo/
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