パナソニックは、20代~60代の男女550名に、冬の睡眠について調査を実施。
「冬の時期(12月~2月)、寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じることがありますか?」という質問では、約6割の人が「寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じる」ことが判明したという。
また、「冬の朝は室温が寒く、2度寝や布団から出られないなど、起きにくいと感じることがありますか?」という寝起きに関する質問では、同じく6割の人が「ある」と答えているという。
しかし、冬の睡眠時のエアコン使用率は28%と、寒さなどが原因で睡眠の質が下がると感じているにも関わらず、エアコンを使用していない人が多数いる現状が浮き彫りになったという。
●冬の快眠「新常識」。アナタの冷え対策、実はNG
●5人に1人が実践する「靴下を履いて寝る」もNG
「冬はとにかく寒さ対策!」と考えて、就寝時にもさまざまな対策をしている人も多いのではないか。ところがその対策、実は快眠を妨げる原因になっている場合も。実は間違っていたかもしれないこれまでの常識について、そして冬の快眠を導く新常識をパナソニックの睡眠改善インストラクター菊地 真由美氏が紹介。
▶「足が冷えるから寝るときに靴下を履く」はダメ
特に女性は、「冬は足が冷えるので靴下を履いて寝ている」という人も多い。調査の結果、実に20%もの人が実践している最もオーソドックスな冷え対策であるが、実はこれは快眠にとっては間違い。
深部体温を下げるには手足の毛細血管からの放熱が重要であるという。靴下を履いてしまっていては、足からの放熱ができずに、深部体温が下がりにくくなり、眠りづらくなるとのことだ。就寝前には履いていても大丈夫であるが、ベッドや布団に入る際には脱いでおくのがよいという。
ただし、それでも足が冷たい・寒いという人には緩めのレッグウォーマーがおすすめ。レッグウォーマーなら、放熱に重要な部位である足首を締めつけずに放熱の邪魔をしないため、就寝時にも着けていて良いという。
その他に、「入眠の直前にお風呂に入る」、「一晩中湯たんぽを使う」、「一晩中電気毛布を使う」人も要注意。これらも深部体温を下げる妨げになるので、一時的には温かくて快適でも寝入りは悪くなってしまうという。
電気毛布や湯たんぽを使うなら、就寝前に寝具を温めておくために使う。寝具が一時的に温かくても、次第に手足から放熱されていくので入眠を邪魔しない。
また、「寝る前にお酒を飲む」も寝酒は睡眠を浅くするためNG。深い睡眠が得られず眠りの質が悪くなるという。健康な深い睡眠を得るためには、アルコールは避けた方がいいとのことだ。
睡眠時の衣服も注意が必要。冬の衣類として定番のフリースであるが、化繊のフリースの場合、通気性が悪いものがある。部屋着としては問題ないが、そのまま寝間着として着ると寝ている間にかいた汗がこもって、不快になるので寝間着としては向かないという。綿など、通気性の良い素材の方が快眠を目指すなら最適。
▶部屋着のまま寝るとスイッチが切り替わらない
冬は寝具や寝間着など、身の回りのものでの対策ばかり行いがち。ところが、その他にも重要なことがある。寝入りを良くしてぐっすり眠るためには、『入眠儀式(ルーティン)』というものも大切。寝る前に習慣的に同じ行いをすることによって、脳が『これから寝るんだ』というモードに入り、より眠りやすくなるという。
例えば、部屋着と寝間着が同じでそのままベッドや布団に入るという人は、寝間着を別に用意しておくのがおすすめ。部屋着から寝間着に着替えるという『儀式』を行うことで、脳のスイッチを切り替えるきっかけにするのがよいとのことだ。
最近では、在宅勤務の人も増えている。あまり服装に気をつかわないで良い在宅勤務の場合では、部屋着のまま仕事をしたり、部屋で過ごしたりして、そのまま寝ている人もいるかもしれないという。
そうなると、脳のスイッチが切り替わらずにいつまでも寝られない、という原因にもなってしまうという。「在宅勤務になってから寝付きが悪くなった…」など、睡眠に関する不調を感じる人は、この『入眠儀式』をつくってみると良いかもしれないとのことだ。
●プロが教える冬の睡眠時のエアコン活用術!温度は20℃、湿度は50%前後に
●理想的な睡眠環境を実現するためには、繊細な温湿度コントロールが必要不可欠
理想的な睡眠環境を実現するためには、繊細な温湿度コントロールが必要不可欠。個人差があるが、温度は20℃、湿度は50%前後くらいがちょうどよいと言われている。就寝時にエアコンを使うなら、室温は20℃前後、暖かい空気は上に向かうため風向きは下にして稼働し続ける方が快適であるとのことだ。
エアコンの空気が苦手・乾燥してしまうという人におすすめなのは、就寝の20〜30分前に寝具をめくってエアコンをつけておく方法。これなら寝具が温まって、入った時にヒヤッとすることもなく、温めすぎて深部体温を下げる妨げになることもならないという。
エアコン以外にも、布団乾燥機で寝具を温めても良い。布団乾燥機なら、湿気対策やダニ対策にもなるのでおすすめであるとしている。
また、加湿機能つきの空気清浄機を併用するのもおすすめ。加湿機能で湿度コントロールを行いながら、空気の流れをつくることができるため、部屋の空気を循環してくれるという。部屋全体の湿度を保つのが難しいという人は、顔周りだけのスポット的な加湿でも構わないとし、のどの保湿には寝る直前にお水を飲んだり、枕元にペットボトルなどを置いて適宜水分補給したりすることでも効果はあるとのことだ。
●46%が「スリープテックに関心あり」も購入経験者はわずか7%
●パナソニック初の「快眠環境運転」搭載の“寝室用エアコン”とは?
昨今、睡眠の質を向上する飲料やグッズに関心が集まる中、スリープテックについても調査を行ったところ、半数近い46%が「スリープテックに関心がある」と回答したものの、実際にスリープテック製品・サービスの購入経験者はわずか7%という結果になったという。
パナソニックでは、ベッドサイドセンサーと連携した「快眠環境運転」やスマートフォンアプリと連携し睡眠時間や眠りの深さを見える化する機能を搭載した寝室用エアコン「エオリアスリープ」PXシリーズを展開。
ベッドサイドセンサーと連携した「快眠環境運転」
寝室用エアコン「エオリアスリープ」PXシリーズの最大の特長は、ベッドサイドセンサー。これまでのエアコンは、本体センサーで検知した温度をもとに部屋を快適な状態に制御していたという。しかし、住宅性能や外気温、家具の配置など、様々な部屋の状況によって、設定温度と実際に人が寝ているベッド付近の温度に差が生まれ、寝ている間の温度環境が合わないことがあった。
より快適な睡眠環境を作るためには、従来のエアコン本体のセンサーではなく、利用者のそばに寄り添い緻密に温度を検知する枕元のセンサーが必要だったとし、エオリアスリープの「快眠環境運転」は、ベッドサイドセンサーと連携し、身体が心地よく感じる温度を睡眠の経過時間ごとに制御するとのことだ。
入眠時は深部体温の低下を促し、起床前は深部体温の上昇を促す
睡眠中の深部体温は、ゆるやかな「Vカーブ」を描くのが理想。エオリア スリープは、この「Vカーブ」を描きやすい環境をつくるために、寝室が心地よく感じる温度になるよう、睡眠の経過時間に合わせて制御するという。
眠りはじめは低めの温度で運転。その後、室温上昇の分岐点を自動で判定し、徐々に温度を上げていくという。寝室の室温を自動でコントロールして、暑すぎず寒すぎず、睡眠に適した環境をつくるとのことだ。
Eolia sleepアプリで睡眠を見える化、起床時のフィードバックで使うほど自分好みに
専用アプリがあなたの眠りを見守り、「おやすみスコア」を算出。睡眠時間や眠りの深さも見える化してくれるため、睡眠の習慣の改善に役立てることができる。また、毎日起きた後に行う暑い・寒いの体感のフィードバックをエアコンが学習し、その日の夜からあなた好みの睡眠環境にアップデートしてくれるという。