あなたは、「自身の“睡眠”に満足しているか?」と問われた場合、どう回答するだろうか。2018年のOECDの調査では、日本の平均睡眠時間は調査国の中で最下位の7時間22分となっており、中国の9時間01分、アメリカの8時間45分と比べると1時間以上も時間が短くなっている。この日本人の平均睡眠時間が短いという睡眠の「量」の話は有名なところだが、なかなか睡眠の「質」という観点で語られることはまだまだ少ない。
2022年12月15日に味の素㈱が発表した「睡眠と日中の活動。自分らしさに関する意識調査」では、ぐっすり眠れている人、いわゆる“ディープスリーパー”と定義できる人の7割が日中のパフォーマンスの高さに“満足”と回答。こうした“ディープスリーパー”は「気持ちに余裕が持てている・周囲の人にやさしく接することができている・毎日の仕事や勉強に達成感を感じる」のいずれの回答でも、ぐっすり眠れていないと回答した層に比べ数字が上回っている。この結果からも睡眠の「質」がビジネスやプライベートにおいて大きく影響することがわかるため、睡眠は人生における高パフォーマンスを得るための“投資”だと考えるべきだ。
企業の利益率にも相関する睡眠の「質」
ビジネスにおいて、睡眠がいかに重要かを示す発表が「NIKKEI睡眠カンファレンス2022」において慶應義塾大学商学部・山本勲教授によってなされた。それによると、従業員の睡眠時間と企業の利益率にはプラスの相関関係が見られる(睡眠時間が特に長い企業で利益率が高い)のみならず、睡眠の質指標と利益率にはプラスの相関関係がみられる(睡眠の質指標が特に良い企業で利益率が高い)というのだ。
睡眠の充実はビジネスパーソン個人のパフォーマンスの向上に留まらず、企業のビジネスパフォーマンス向上にも寄与する可能性があるといえるだろう。
今回はビジネスパーソンにとって、高いパフォーマンスを得るために必要な睡眠の基礎知識、そしてどのように「質のよい睡眠」に向き合うべきかについて、睡眠の専門家である快眠セラピスト・睡眠環境プランナーの三橋美穂氏にうかがった。
睡眠の基礎知識と、質向上による効果とは
−−睡眠について知るべき基礎知識とはどういったものでしょうか。
三橋氏「睡眠は量と質のバランスが大切です。その人に適した睡眠時間は個々人で異なるため、一概に何時間がベストだとはいえません。しかし一般的には“6時間を切らない方がいい”といわれています。一方で睡眠の質を高める方法としては、起床時間をそろえる・日中に太陽光を浴びる・適度に運動する(週3日以上)・就寝1~2時間前に15分程度の入浴をする、などがあげられます。
ただし質の高い睡眠を取るためには、やるべきではないことをやらないことも重要です。夜食・酒・タバコ・カフェイン・スマートフォンなどは、睡眠前に避けるようにしましょう」
−−ビジネスの中心世代である20~40代が睡眠において特に気をつける点はありますか。
三橋氏「特に20~40代に多いのは寝床スマホ。暗い寝室で見るスマホは「小さな太陽」とも呼ばれており、光刺激がホルモン分泌を抑制します。また、寝る前にスマホを触ると脳が興奮状態となり、深い睡眠に重要な寝付きが悪くなってしまいます。寝る30分前には、スマホをやめることをオススメします。
1日の終わりにスマホに触ってしまう行為には、“リベンジ夜更かし”という習慣が影響しています。日中にできなかったことを、寝る前にリベンジし、何かしらの達成感を得ようとしているイメージですね。これは刹那的な快楽だけで、本質的な満足感や達成感は得られません。SNSやゲームを何となく続けてしまう人は、ベッドに入る前に時間を区切って行ってください。 “リベンジ夜更かし”という存在を知ること自体が、寝る前のスマホをやめる契機にもなるはずです」
−−“睡眠の質”向上による効果にはどういったものがあるのでしょうか。
三橋氏「質のよい睡眠をとることができると、脳機能が回復します。逆に睡眠の質が悪ければ、脳機能を回復することができません。脳機能の回復が進めば、集中力、判断力、記憶力が高まります。その結果、仕事のパフォーマンスは上がるでしょう。またメンタル面では気持ちに余裕ができ、コミュニケーション力もアップします。さらに免疫機能も正常化され病気にもかかりにくくなります。
このように、睡眠は心身共に大きな影響を与えています。ビジネスパーソンが睡眠の質の改善を行うことは、人生を豊かにすることにもつながるといえるでしょう」
睡眠の質の向上は可能、質の高い睡眠を取るためのポイント
−−そもそも睡眠の質を向上させるとは、どういうことなのでしょうか。
三橋氏「睡眠には夢を見ながら記憶を整理するレム睡眠と、それ以外のノンレム睡眠の2種類があります。そしてノンレム睡眠は1~4段階のレベルがあり、数字が大きいほど眠りが深くなります。その中で、特に深い眠りが3~4のレベルです。このノンレム睡眠の3~4レベルは『深睡眠』と呼ばれており、深睡眠を取ることができると、睡眠全体の質が上がります。深睡眠を取ることができれば、睡眠の質を向上させることが可能になります」
−−では、深睡眠を取るためにはどういったポイントがあるのでしょうか。
三橋氏「深睡眠を取るために重要なのは、まず日光を浴びることです。コロナ禍の影響もあり、テレワークの方が増え、在宅での業務が増えたことで睡眠時間を増やすことができた人が多いにも関わらず、意外にも睡眠の質を落としている人が少なくありません。
理由としては、在宅で外出の機会が減り、日光を浴びる機会が減ったことがあげられます。できれば午前中、せめて15時までに30分以上は日の光を浴びるようにしてください。これだけでも睡眠の質を上げることができます」
−−ぐっすり眠れる、いわゆる“ディープスリーパー”になるために注意すべきポイントはどんなものでしょうか。
三橋氏「睡眠にはサイクルもあります。入眠時はノンレム睡眠から始まり、眠りのレベルが徐々に深くなっていきます。先ほど質の高い睡眠を取るための、深睡眠の重要性をお話しました。布団に入って20分以内に入眠できるなど、寝付きがよいことが深睡眠を取るためには非常に重要です。入眠初期の眠りの深さの重要性はあまり知られていませんが、睡眠の質を上げるために寝付きは非常に重要です。寝始めに深い睡眠が取れるかどうかが、ディープスリーパーになれるかどうかに直結するといっても過言ではありません。
また睡眠には目覚めも重要ですが、質の高い睡眠を取ることができていれば、自然とスッキリ目覚められるはずです」
−−様々な睡眠関連製品がありますが、それらは実際に睡眠の質向上に役立つのでしょうか?
三橋氏「自らに合った睡眠関連製品を選ぶことが睡眠の質向上には重要なので、試す価値は充分ありますね。睡眠の質向上に役立つ身近な製品としては、マットレスと枕があげられます。ただし寝具は、他人のオススメであっても自分に合うとは限らない、という点は注意が必要です。実際にお店で測ってもらって、自分にフィットするかどうか試してみることが大切ですね。価格が高ければいいというものではないですが、高い方が外れるリスクは低くできます。先ほど日光を浴びる重要性をお話しましたが、自動開閉のできるカーテンなどを取り入れることも効果的でしょう。
日中に日の光を浴びる、という深睡眠のための基本部分を抑えつつ、自らに合った睡眠関連製品を利用することで、睡眠の質を高めることができるでしょう」
日本人の睡眠に足りないものとは
−−日本人の睡眠が充実していない理由はどこにあると思われるでしょうか。
三橋氏「日本では“寝ないで頑張っている人が偉い”といった、昔ながらのカルチャーが今も残っている傾向にあります。しかし本来は、睡眠の充実が公私のパフォーマンスを上げる、という建設的な理解を深める必要があります。
睡眠は人生に関わります。睡眠が充分とれている人は挫折しにくい、睡眠はパートナーとの関係にも影響する、という海外の研究もある程です。ただし、睡眠の質を上げるためには夜になってから努力しても遅いため、事前の準備が必要です。今の睡眠に満足していないようなら、睡眠の質向上に取り組むことで、公私の充実も図っていただきたいですね」
睡眠の「質」への投資を
充実した睡眠には、時間の充実とともに“質の向上”も重要な要素となる。その睡眠の質向上には、入眠後3時間以内に現れる「深睡眠」(質の高い睡眠)が鍵を握っているといわれている。
しかし、加齢やストレスなどによって「深睡眠」は失われる傾向にあるという。多忙なビジネスパーソンは対社内、対顧客など、多様な場面でさまざまなストレスを抱えている人がほとんどだろう。そのため、ストレスから「深睡眠が足りず、睡眠に満足感が得られない」→「日中のビジネスパフォーマンスの低下」→「さらにストレスが溜まる」といった負のループに陥りかねない。ただし逆をいえば、「深睡眠」をしっかりと取ることができれば、日中のパフォーマンスの向上を目指せるとも考えられる。
物理的に実現しづらい「量」ではなく、「質」という選択肢を取ることで朝から目覚めがすっきりし、日中の作業効率も改善し、ビジネスのパフォーマンスを上げる。それが現実のものとなれば、仕事の効率化が図られ、最終的には「量」も「質」も向上するという好循環を生むことができる可能性もある。
好循環へ向かう第一歩として、睡眠の「質」に投資してみてはいかがだろうか。
2022年は、経口摂取による睡眠改善方法が大きな注目を浴びる年となった。そのなかでもサプリメントに目を向けると、味の素㈱の『グリナ』が睡眠・休息サポートサプリメント9年連続売上第1位※1の人気製品となっている。
味の素㈱は100年以上にわたるアミノ酸研究や、さまざまな睡眠の臨床研究の末に、睡眠アミノ酸と呼ばれる“グリシン”の摂取が寝入りばなにすみやかに「深睡眠」をもたらすという効果を発見し、特許を取得。そのグリシンを主成分とした睡眠サポートサプリメントが『グリナ』であり、17年前の発売から利用者は255万人※2を突破。睡眠サポートサプリメントとして日本初の機能性表示食品となり、利用者の多くが深い眠りを実感している(使用者の機能実感率は85%※3)。
『グリナ』を就寝前に摂取すると、非摂取の状態に比べ入眠後に深睡眠に到達するスピードが約2倍速い、ということが臨床試験の結果からわかっている。また熟眠感の改善に加え、起床時の爽快感のある良い目覚め、日中の眠気の改善に役立つこともわかっている。
※2:2022年2月時点。このデータは機能性表示以前のものを含みます。ただし、機能性表示前後で商品の成分は変更ございません。
※3:味の素㈱調べ(2015年7月)、有効回答数1 508名「グリナ」購入者への実感アンケート調査(「グリナ」届出表示の機能を「実感している」「やや実感している」と答えた人の合計) 実感には個人差があります。
■製品概要
製品名:味の素(株)健康基盤食品「グリナ®」 スティック30本入り箱
特長:
①すみやかに深睡眠をもたらし(※4)、ぐっすりとした眠りとさわやかな目覚めをサポート。
②“睡眠アミノ酸”のグリシンをスティック1本あたり3000mg配合。
グリシンは、すみやかに深睡眠(徐波睡眠とも呼ばれる)をもたらし 、睡眠の質の向上(熟眠感の改善、睡眠リズムの改善)や、起床時の爽快感のあるよい目覚め、日中の眠気の改善、疲労感の軽減、作業効率の向上に役立つ機能があります。
③ほどよい酸味と甘味のグレープフルーツ味で、口どけがよい顆粒タイプ。持ち運びしやすいスティック包装。
※4:特許第4913410号
飲み方:1日1本を目安に、就寝前、水などと一緒に、そのままお召し上がりください。
価格:<30本入り箱>5,560円(税込み)
販売方法:通信販売(電話、インターネットにて注文受付)
電話:0120-324-324(9:00~21:00、年末年始等、一部を除く)
インターネット:https://direct.ajinomoto.co.jp/