YAMAP、2022年に『登られた山』ランキングを公開 関東1位は高尾山、北陸では富山の立山など

​登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップは「YAMAP」の登頂数(活動日記数)が多かった山をエリア別に集計した、2022年に『登られた山』ランキングを公開。

YAMAPに投稿された活動日記数は、豊かな自然を求める価値観の広がりとともに増加し、2022年10月には過去最高となる月間76万件を超えたという。活動日記数および人気指数は、登山・アウトドアアクティビティの実像を示すひとつの指標。

本年のランキングでは、各エリアを代表する山々が続々と登場するなか、3年ぶりに行動制限のない夏山シーズンを迎えた「富士山」が初めてランクインするなど、特筆すべき変化も見られたとのことだ。

【調査期間:2022年1月1日〜2022年11月30日 /指標:期間中の登頂数をエリア別に集計し人気指数としてスコア化。山ごとに『標高(m)』『1位の人気指数(100pt)と相対比較したスコア(pt)』『活動日記数の前年比(%)』『前年順位』の4つを併記】

▼ 北海道エリア

1位  藻岩山(もいわやま)  531m・100pt・180.7%・1位
2位  三角山(さんかくやま)  311m・50.9pt・86.8%・2位
3位  旭岳(あさひだけ)  2291m・47.0pt・132.6%・5位
4位  樽前山(たるまえさん)  1041m・42.5pt・104.0%・3位
5位  大倉山(おおくらやま)  307m・34.9pt・90.1%・4位

2022年に北海道エリアで最も登られた山は、札幌の中心地に近い「藻岩山」。登山の活動を記録した「活動日記」の数も前年比80.7%増となり、2年連続の1位となった。2位には、札幌の市街・パノラマを一望できる「三角山」が。3位には道内最高峰を誇る日本百名山「旭岳」がランクイン。以下、支笏湖をはじめ雄大な景色を堪能できる「樽前山」、スキージャンパーの目線から札幌の街並みを望める「大倉山」と続いた。

▼ 東北エリア

1位  安達太良山(あだたらやま)  福島  1699m・100pt・133.3%・1位
2位  磐梯山(ばんだいさん)  福島  1816m・64.0pt・136.9%・4位
3位  月山(がっさん)  山形  1984m・61.3pt・123.1%・2位
4位  一切経山(いっさいきょうざん)  福島  1949m・58.3pt・141.5%・5位
5位  栗駒山(くりこまやま)  岩手・宮城・秋田  1627m・54.6pt・112.8%・3位

ロープウェイもあり、家族連れや初心者でも気軽に楽しめる東北を代表する日本百名山「安達太良山」も2年連続の1位となった。2位には、猪苗代湖を望む「磐梯山」が。朝日連峰・蔵王など抜群の眺望を楽しめる「月山」が3位に。以降、五色沼(魔女の瞳)で知られる「一切経山」、紅葉の絶景・神の絨毯で知られる「栗駒山」と、雄大な自然景観を有する名高い山々がランクイン。

▼ 関東エリア

1位  高尾山(たかおさん)  東京  599m・100pt・117.0%・1位
2位  塔ノ岳(とうのだけ)  神奈川  1490m・43.8pt・108.9%・2位
3位  筑波山(つくばさん)  茨城  877m・39.2pt・111.1%・3位
4位  大山(おおやま)  神奈川  1252m・32.6pt・107.0%・4位
5位  御岳山(みたけさん)  東京  928m・26.2pt・113.4%・5位

関東エリアは、都心からのアクセス手段が豊富な西東京〜神奈川エリアに多くの人が訪れていることがわかる結果となった。「高尾山」に続き、丹沢南部を代表する人気の山「塔ノ岳」が2位に。3位には今年、ふもとに観光案内所を新設するなど来訪者の誘致を強化した「筑波山」がランクイン。次いで、相模湾や富士山を望む「大山」、夏の清涼を楽しめるロックガーデンが魅力の「御岳山」と続いた。

▼ 北陸エリア

1位  立山(たてやま)  富山  3015m・100pt・140.5%・1位
2位  白山(はくさん)  石川・岐阜  2702m・80.6pt・122.5%・2位
3位  文殊山(もんじゅさん)  福井  363m・67.7pt・145.8%・3位
4位  荒島岳(あらしまだけ)  福井  1523m・40.5pt・124.3%・4位
5位  爺ヶ岳(じいがたけ)  富山・長野  2663m・32.6pt・126.5%・ランク外

浄土山、雄山、別山合わせた立山三山で知られ、四季折々の美しい景観が楽しめる「立山」が2年連続で1位に。2位には国内有数の花の山として様々な高山植物が見られる「白山」が。3位も「文殊山」が入った。市街地に近く、標高も低いことから学校の遠足行事にも選ばれる里山。次いで、県内外から多くの登山者が訪れる日本百名山「荒島岳」が4位に。5位には柏原新道から鹿島槍ヶ岳への稜線歩きも魅力の「爺ヶ岳」が初めてランクイン。

▼ 甲信越エリア

1位  燕岳(つばくろだけ)  長野  2762m・100pt・182.5%・ランク外
2位  木曽駒ヶ岳(きそこまがたけ)  長野  2956m・94.8pt・144.5%・2位
3位  大菩薩嶺(だいぼさつれい)  山梨  2056m・89.6pt・130.9%・1位
4位  八方山(はっぽうやま)  長野  2005m・86.5pt・142.7%・3位
5位  赤岳(あかだけ)  山梨  2899m・81.4pt・136.5%・4位

北アルプスの入門の山としても知られ360度の大パノラマを楽しめる「燕岳」が大きく伸長し1位となった。ロープウェイで 2,611mまで移動でき、手軽に日帰り登山を楽しめる中央アルプス「木曽駒ヶ岳」が2位に。3位には富士山・南アルプスなど美しい展望を誇る百名山「大菩薩嶺」が。4位には八方池の水面に映る山々と唐松岳へ向かうルートとしても人気の「八方山」がランクイン。ルートが豊富な「赤岳」が5位となった。

▼ 東海エリア

1位  猿投山(さなげやま)  愛知  628m・100pt・105.1%・1位
2位  金華山(きんかざん)   岐阜  328m・83.4pt・113.5%・2位
3位  富士山(ふじさん)  静岡・山梨  3776m・70.5pt・229.6%・ランク外
4位  乗鞍岳(のりくらだけ)  岐阜・長野  3025m・53.5pt・151.3%・ランク外
5位  弥勒山(みろくやま)  愛知・岐阜  436m・47.2pt・105.0%・4位

初心者でも登りやすい遊歩道が整備され、名古屋近郊の霊山として崇められている「猿投山」が2年連続の1位となった。2位には、岐阜市にほど近く美しい夜景も望める「金華山」が。3位には3年ぶりに行動制限のない夏山シーズンを迎えた「富士山」が初めてランクイン。富士山の「活動日記」の数は、前年比129.6%と大幅な増加となっている。また、初心者でも登りやすい「乗鞍岳」も初のランクインとなり4位に。植物園やキャンプ場もあり地元に愛される「弥勒山」が5位と続いたという。

▼ 近畿エリア

1位  金剛山(こんごうさん)  大阪  1125m・100pt・132.0%・1位
2位  伊吹山(いぶきやま)  滋賀・岐阜  1377m・37.5pt・130.6%・2位
3位  六甲山(ろっこうさん)  兵庫  931m・37.1pt・120.6%・3位
4位  摩耶山(まやさん)  兵庫  702m・37.1pt・123.6%・5位
5位  御在所岳(ございしょだけ)  三重  1212m・32.4pt・113.7%・4位

四季を通じて登山者や観光客で賑わう金剛山地の主峰であり、山頂にある時計台とライブカメラがユニークな「金剛山」が2年連続の1位となった。琵琶湖や鈴鹿山脈を一望できる滋賀県の最高峰であり、スキー場跡地のルートもある「伊吹山」も2年連続の2位。近代登山発祥の地であり、芦屋川駅から有馬温泉に抜けるコースが人気の「六甲山」も2年連続の3位となった。「摩耶山」「御在所岳」など、近畿エリアで人気の山として存在感のある山々が続いたという。

▼ 中国エリア

1位  大山(だいせん)  鳥取  1709m・100pt・140.2%・1位
2位  右田ヶ岳(みぎたがだけ)  山口  426m・42.3pt・120.1%・2位
3位  福山(ふくやま)  岡山  302m・31.2pt・104.7%・3位
4位  弥山(みせん)  広島  535m・27.1pt・114.9%・5位
5位  三瓶山(さんべさん)  島根  1126m・26.4pt・143.8%・ランク外

晴れた日には境港まで眺めることができる「大山(弥山)」が2年連続の1位となった。伯耆大山とも呼ばれる鳥取県を代表する山であり、中国エリアの最高峰。2位には、初心者でも登りやすいコースが多い花こう岩の岩峰「右田ヶ岳」、3位には1234段の階段でも知られる“地元の低山”「福山」がランクイン。世界遺産・厳島神社の観光とあわせて訪れる方も多い広島県の「弥山」が4位。冬にはスノーシューも楽しめる島根「三瓶山」は初めてのランクインとなった。

▼ 四国エリア

1位  石鎚山(いしづちさん)  愛媛  1972m・100pt・138.1%・1位
2位  剣山(つるぎさん)  徳島  1955m・96.1pt・152.0%・2位
3位  三嶺(みうね)  徳島・高知  1894m・29.3pt・127.3%・3位
4位  飯野山(いいのやま)  香川  422m・24.4pt・101.5%・4位
5位  瓶ヶ森(かめがもり)  愛媛  1897m・19.6pt・137.0%・ランク外

西日本最高峰を誇り、紅葉が有名な「石鎚山」が2年連続の1位に。頂稜部に広がる草原と次郎笈への縦走が魅力の「剣山」、その西方に位置し、稜線上に爽快な笹原が広がる高知県最高峰「三嶺」、讃岐富士として知られる香川「飯野山」も2年連続の2〜4位となった。高知県と愛媛県にまたがる絶景のドライブコース「UFOライン」で知られる愛媛「瓶ヶ森」は初めてのランクイン。

▼ 九州エリア

1位  くじゅう連山  大分  1791m・100pt・124.6%・1位
2位  宝満山(ほうまんざん)  福岡  829m・77.1pt・97.4%・2位
3位  韓国岳(からくにだけ)  宮崎・鹿児島  1700m・48.9pt・126.2%・ランク外
4位  立花山(たちばなやま)  福岡  367m・45.3pt・105.0%・3位
5位  福智山(ふくちやま)  福岡  900m・43.7pt・103.8%・4位

九州を代表する名峰を擁する「くじゅう連山」、福岡県内で最も登山者が多いとされ、2020年「鬼滅の刃」のルーツとしても脚光を浴びた「宝満山」が2年連続の1〜2位となった。大雨の影響で普段は見られない火口湖が現れた「韓国岳」が初のランクインで3位に。次いで、市街地に近く福岡市内を一望できる「立花山」、周防灘・玄界灘を望める北部九州の名山「福智山」が続いたという。

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