お茶の水女子大学と中央大学は、双方が開設する特定の授業科目について、相手大学の学生が履修し、単位を取得することを認める「学生交流に関する協定」を締結したことを発表した。
お茶の水女子大学と中央大学は、2000年3月に学生交流に関する協定を既に締結していたが、その対象は大学院生に限定されていたという。
今回、中央大学は2023年4月に法学部をお茶の水女子大学から至近の茗荷谷キャンパスに移転させ、都心の理工学部・国際情報学部と有機的連携を深め、またお茶の水女子大学も2024年4月に「共創工学部 人間環境工学科・文化情報工学科(仮称)」の開設に向けて設置構想中。
このように両大学は大学改革を推進している中で、学生交流を活性化させて学生同士の相互研鑽を図り、有為な人材を社会に輩出するため、学部生・大学院生を包摂した新たな協定の締結に至ったとのことだ。
新たな協定の手始めとして、同じく文京区の後楽園キャンパスにある中央大学理工学部において、当該学部が展開する産業キャリア教育プログラム群(呼称:WISE科目)を、2023年4月からお茶の水女子大学学生に開放。
WISE科目では、日本を代表する企業・グローバルに活躍する企業の人々を講師として招き、以下の項目を目的としている。
(1)ダイバーシティ推進・SDGs達成に先進的に取り組む企業が、どのような未来社会を築きたいと考え、ダイバーシティ(多様性)を生かすために男女共同参画など「G5:ジェンダー平等を実現」しつつ、どのように取り組みを進め、SDGsにも貢献しているのかを理解する。
(2)そのようなトップ企業が、SDGsやSociety5.0をどのように理解している人材を必要としているかを考え、自らのキャリア形成に活用できる知見を得る。
ほかにも、両大学で実績を持つ文理の枠を越えたAIやデータサイエンスを学ぶ関連科目の互換等も今後期待されるとしている。
両大学は、今回の協定締結を連携強化に向けた最初の重要なステップと位置付け、それぞれの特長を生かし相乗効果を発揮することによって、今後も社会に貢献していくとのことだ。