11月18日、永岡桂子文部科学大臣は、日本政府としてISS(国際宇宙ステーション)の2030年までの運用延長への参加を表明したことを発表しました。さらに、欧州宇宙機関(ESA)は、11月23日に閣僚級理事会でISSの2030年までの運用延長を決定したと発表しました。

ISSの運用を巡っては、アメリカが2021年12月に2030年までの運用延長を発表し、そのほかの参加国は少なくとも2024年までの参加を合意している状況でした。

永岡大臣は18日に開催された会見で、ISSについて「平和目的の国際協力プロジェクト」「アルテミス計画で必要となる技術の獲得・実証の場として不可欠」と繰り返しました。その上で運用延長に合意した具体的な理由を記者に尋ねられると

「アルテミス計画をアメリカや欧州、そしてカナダなどとも、協力して共に進めまして、また、アルテミス計画になくてはならないISS運用延長に参加することは、やはり日米宇宙協力の最も大きな柱の一つになります」

と説明しました。

また、ISSが退役した後、2030年以降の地球低軌道の利活用についても、国内で調査や検討が始まっています。

これまで獲得してきた技術やノウハウを、アルテミス計画をはじめとする月・火星探査だけでなく、地球低軌道でも引き続き活かせられるスキームが求められるでしょう。

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参考

永岡桂子文部科学大臣記者会見録(令和4年11月18日)

Ministers back ESA’s bold ambitions for space with record 17% rise