47.4%が現職での退職金「なし」 定年退職後に備え2人に1人が年金以外で資産形成を実施 Job総研調べ

キャリアや就職・転職全般に関する研究や各種調査を行う機関「Job総研」を運営するライボは、565人の社会人男女を対象に「2022年 定年退職に関する調査」を実施し、結果を公表した。

同調査は退職金の有無やその金額、また定年退職後の不安有無とその理由や定年退職後の為に資産形成をしている率と定年までの目標資産額および、現実的に形成できる資産額、そして何歳まで現役で働きたいかなどについて調査している。

2022年 定年退職に関する調査

【退職金について】

現職での退職金有無について、52.6%が「ある」と回答し、「ない」と回答したのは47.4%となった。また、退職金があると回答した297人にその目安金額を聞くと、平均で「1,005.3万円」で、中央値は「600万円」という結果に。

退職金について

【定年退職後の不安について】

定年退職後の不安について聞くと、「とても不安」20.9%、「不安」20.4%、「どちらかというと不安」34.3%を合算した「75.6%」が”ある派”の回答をした。また、”ない派”の回答は24.4%となっている。

また、”ある派”に回答した427人にどのような不安を持っているかについて聞くと、「自分の年金で生活ができるか」が70.7%で最多回答になり、次いで「年金が受け取れるか」58.5%、「年金以外の資産」が46.8%で上位3つの回答結果となった。

定年退職後の不安について

【定年退職後の為の資産形成について】

定年退職後の為に年金以外で資産形成をしているかについては「している」が54.7%で、「していない」が45.3%になり、「資産形成をしている」の回答が若干数上回る回答結果に。

また「している」を回答した309人にその種類を聞くと、「投資」が64.4%で最多回答になり、次いで「資産運用」が61.2%、「毎月の貯金」が47.6%で上位3つの回答結果となった。

定年退職後の為の資産形成について

【属性別に見る資産形成の有無】

年金以外の資産形成をしているか否かを年収区分別でみていくと、”している”の回答は「200〜400万円未満」が34.8%、「400〜600万円未満」が63.0%、「600〜800万円未満」が76.2%、「800〜1,000万円未満」が77.3%、「1,000万円以上」が78.3%になり、年収が高くなると年金以外の資産形成をしている率が高くなることがわかった。

また同じく年代別で”している”の回答を見ていくと「20代」が42.3%、「30代」が68.8%、「40代」が66.3%、「50代」が59.6%になり、30代が最も高く20代が最も低い回答結果となっている。

属性別に見る資産形成の有無

【定年退職後の資産目標額と現実】

定年退職後に目標としている資産額では「3,000万円以上」が43.4%で最多回答になり、記述回答による具体的金額を集計した結果、平均額は「3956.4万円」で中央値は「2,500万円」となった。

これに対して現実的に形成できる資産額を聞くと同じく「3,000万円以上」が32.0%で最多回答になり、平均額は「3,167.3万円」で中央値は「2,000万円」の結果に。

平均額で見て「789.1万円」、中央値で見て「500万円」と理想と現実に大きな差が生じていることがわかる。

定年退職後の資産目標額と現実

【何歳まで働いていたいか】

何歳まで働いていたいかを聞くと、全体での最多回答は「60歳」で、記述回答による具体的年齢を集計した結果、平均は「61.5歳」で中央値は「60歳」という結果に。

またこれを男女別回答で見ていくと、男性の平均は62.4歳で、女性の平均は「59.9歳」になり、どちらも中央値は「60歳」。さらに年代別では年代が上がると働いていたい年齢も上がる傾向が見られ、平均で最も高い年齢になったのは50代で「66.1歳」になり、中央値は20代・30代が「60歳」で、40代・50代は「65歳」となった。

何歳まで働いていたいか

【調査概要】
調査対象者:全国/男女/20~50代
調査条:
1年以内~10年以上勤務している社会人
20人~1000人以上規模の会社に所属
調査期間:2022年11月9日~11月14日
有効回答数:565人
調査方法:インターネット調査

<参考>
Job総研『2022年 定年退職に関する調査

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