「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」を企業理念に、多種多様な宿泊施設や旅ナカ体験、旅行中のシームレスな移動手段を提供する世界最大級の宿泊予約サイト Booking.com の日本法人 ブッキング・ドットコム・ジャパンは、「サステナブル・トラベル」プログラムを2021年に運用開始してから1年を迎える。
一層に旅行者が旅先でよりサステナブルな選択ができるよう、透明性と信頼性の高い情報を提供することを目的に、プログラムに複数の新たな仕組みを加えて強化継続していくとのことだ。
今回新たに加えた主な仕組みとして、サステナブルな事業運営の実現に向けて、制度取得の取り組み過程にある宿泊施設を可視化するため、「サステナブル・トラベル」プログラムを3段階のレベルに分けて、評価できるようになったという。
これによって、環境および地域コミュニティに及ぼす影響という点で、より責任ある運営を進めながらも、まだ「サステナブル・トラベル」プログラムの認証を受けていない宿泊施設に対しても旅行者からの注目を集め、宿泊施設のサステナブルな取り組みが認知されるように設計。
この新しいレベルは、サステナブルな宿泊施設として初期段階にある施設に対して、認証獲得に向けての道筋をより明確に示すという。また、より多くのパートナー施設が「サステナブル・トラベル」バッジ取得の目標に向かって前進し続けることを後押しし、その動機づけとなることも目的としている。
同時に、ブッキング・ドットコムではこの新たなレベルが導入されることによって、旅行者は各宿泊施設のサステナビリティへの道のりにおいて、今どこにいて、またどんな取り組みを実施しているのかが明確に分かり、また理解を深めることができるようにしたという。
また、「サステナブル・トラベル」バッジの取得に必要な40以上にも上るエコラベルや認証を取得するために、その優れた取り組みや投資を行っている宿泊施設をより明確に示し、サステナブル・トラベルのフレームワークを強化することも目指しているとのことだ。
■新しい「サステナブル・トラベル」レベル
レベル1:
「サステナブル・トラベル」プログラムのエントリーレベルとなるレベル1は、宿泊施設がプログラムに着手し、取り組みを実践していることを示すもの。このレベル1のラベルは、葉っぱ1枚のマークで表示され、また施設の取り組み内容をすべて表示する予定であるという。
レベル2:
「サステナブル・トラベル」プログラムのレベル2は、宿泊施設が影響力のあるサステナビリティへの取り組みを実践するために比較的大きな投資と努力をしていることを示すもの。レベル2のラベルは、葉っぱ2枚のマークで表示される予定で、実施している取り組みがすべて表示されるという。
レベル3:
「サステナブル・トラベル」プログラムのレベル3は、宿泊施設が影響力のあるサステナビリティへの取り組みを実践するために多大な投資と努力を行っているものの、まだ正式な第三者機関による認証を取得していない宿泊施設を示すもの。
レベル3のラベルは、葉っぱ3枚のマークで表示される予定で、実施している取り組みがすべて表示されるとのことだ。
認証取得済みの宿泊施設:
「サステナブル・トラベル」プログラムは第三者機関による信頼性の高い40以上もの認証と連携している。いずれかの機関の制度において、認証を獲得するために努力と投資を行い、併せてサステナビリティに向けて非常に大きなコミットメントをしている宿泊施設は、「サステナブル・トラベル」プログラムの中で最もレベルの高い認定が付与される。
また、認定された施設はプログラムの名称が入った認証ラベルも付与されるとのことだ。この「サステナブル・トラベル」プログラムの最高レベルが自動的に付与される第三者機関の認証は、世界持続可能観光協議会(GSTC)、Green Tourism、EUエコラベルによって正式に承認されたものに加えて、グリーン・シール(Green Seal)、ノルディック・スワン・エコラベル(Nordic Swan Ecolabel)、グリーン・ホスピタリティ・エコラベル(Green Hospitality Ecolabel)、アイベックス・フェアステイ(Ibex Fairstay)、フェア・トレード・ツーリズム(Fair Trade Tourism)、リード(LEED)、エッジ(Edge)も含まれるとしている。
同レベルの導入により、ブッキング・ドットコムのウェブサイトやアプリで確認できるサステナブルな取り組みを実施している施設の数は、40万軒以上に上ったという。ブッキング・ドットコムの「サステナブル・トラベル」のラベルを持つ宿泊施設数が多い国は、イタリア(46,365軒)、フランス(27,677軒)、ドイツ(24,038軒)、スペイン(23,650軒)、アメリカ(19,396軒)となる。日本は約4,200軒。
■レンタカー検索でハイブリッド車と電気自動車を絞り込める新しい機能が登場
ブッキング・ドットコムのアプリとウェブサイトでレンタカーを検索する際に、電気自動車とハイブリッド車を絞り込める新しい機能を追加。これにより、旅行者はサステナブルな交通手段をより簡単に探すことができる。
ハイブリッド車と電気自動車のオプションを選択可能なのは現在、60ヵ国となっているが、今後1年間で世界中の多くのレンタカー会社がよりサステナブルな車両を確保すると予想され、その在庫と利用率は拡大すると考えられるとのことだ。
■宿泊施設とフライトの炭素排出量情報
ブッキング・ドットコムは、気象関連テクノロジー企業であるCHOOOSEとの新たなパートナーシップの一環として、ヨーロッパ内の宿泊予約において、炭素排出量データを初めて予約サイト上で表示することにしたという。
同取り組みは、予約プロセスにおいて、いかに分かりやすくシームレスに炭素排出量のオフセットをオプションとして組み込むかを模索する目的もある。この新しい機能は、ヨーロッパの宿泊施設を対象に導入後、世界各国へ拡大していく予定であるとしている。
同様に、Travalyst Coalitionと共同で開発した航空に関する枠組みに沿って、CHOOOSEと連携しながら、ブッキング・ドットコムのプラットフォーム上のフライトに関連する炭素排出量情報の掲載も始める予定。
今後、一部のフライトについては、総炭素排出量がフライトの詳細ページに表示されるように。また2023年には、この炭素排出量データに基づいてフライトの検索結果を並べ替えることのできる機能を導入する予定であるとしている。