現在の市場環境を反映した多数のデータの予測を活用できる
企業は中期経営計画や生産計画策定の際などに、原材料価格や製品需要が現在の市場環境によってどう変化するかを分析し予測を行っている。複雑化し常に変動する世界情勢の分析には、経済やAIの専門知識、複雑なデータセットを用意・分析する時間や費用が必要だ。そのため「多品種の予測を同時に行うことが困難」「期中に大きな市場環境変化があっても迅速に予測を更新することが難しい」などの課題があったという。
同社ではこれまでも経済指標や業界統計の予測を提供してきたが、今回追加された新機能により、顧客から提供を受けた製品販売数量などのデータを直接同社の予測モデルで予測することが可能となった。顧客は自社で複雑な分析や開発を行うことなく、現在の市場環境を反映した多数のデータの予測を活用し、意思決定の効率化・高度化を実現できるという。
「マイデータ予測」機能の概要
・予測対象: ①自社製品の販売数量(ex. 自動車メーカー 車種ごとの販売台数、携帯キャリア 月次の契約数、他)
②自社で保有する原材料等の市況価格(ex. 化学メーカー 自社が独自に入手した海外の化学品の市況価格、他)
③その他、経済に関連するデータであれば予測可能
・提供データ:予測したいデータの1年先までの月次推移予測
・提供方法:経済予測プラットフォーム「xenoBrain」上のオプション機能として、自社のメンバーだけが閲覧可能な「マイデータ」ページにて予測結果、及び精度検証結果を提供
・予測の更新頻度:週次更新
・提供価格:1指標 1万円/月(税抜)
※10指標から利用可能
xenoBrainによる予測の仕組み
xenoBrainは予測対象データと経済ニュースの関連性、先行指標となる政府・業界統計の有無を過去10年間にわたって解析し、1年先までの数値を予測する。
・Step①ニュースデータの解析
約160の国内経済専門メディアから配信を受ける1日3,000本以上の経済ニュースを、独自の自然言語処理により要約、構造化データ(※1)を生成。
・Step②ニュースからの特徴量の抽出
Step①で解析した構造化データから「経済状況ベクトル」「経済予測ベクトル」(※2)という2段階の解析で予測対象の顧客データに対する特徴量の抽出を行う。
・Step③抽出した特徴量を基に予測
Step②で抽出した特徴量、及び3万指標の統計データを学習データとして、5つの予測モデルを開発し、それぞれ予測値を算出。さまざまな状況でも予測精度全体として精度が最適化されるように、各予測モデルの特性を鑑みてアンサンブルし最終予測結果を算出。
※1 構造化データ:ここでは自由形式の日本語文章の内容を解析し、「自動車(Item)需要(Element)増加(Predicate)⇒自動車部品(Item)需要(Element)増加(Predicate)」のように、事象の要因と結果それぞれを各要素に分解し、それらを因果関係として繋げたりしたもの。
※2 経済状況ベクトル、経済予測ベクトル:特許申請中の独自技術で、ニュース記事の内容が発生した際、予測したい指標に対して、いつ、どの程度、どの方向に影響するかなどを数値化したもの。
■経済予測プラットフォーム「xenoBrain」
URL: https://service.xenobrain.jp/