サントリー食品インターナショナルは、1992年に発売した“働く人の相棒”「BOSS」の30周年を記念して、30代~60代の働く男女を対象とした「大人がなりたい職業調査」を行い、結果を公表した。
この30年間でさまざまな職業が誕生し、職場の環境や働き方も大きく変化している。アンケートで明らかになった「今なりたい職業」やその理由から、現代の大人の「働くこと」に対する価値観をひもといたとのことだ。
<働く大人たちが、子どもの頃になりたかった職業>
■今の大人が子どもの頃になりたかった職業TOP3
30代~60代の働く大人1,500人を対象に、職業に関する調査を実施。まず、子どもの頃になりたい職業があったかと聞くと、4人に3人となる75.3%が「なりたい職業があった」と回答。
なりたかった職業を具体的に聞くと、1位「野球選手」、2位「保育士・幼稚園教師」、3位「教師・教員・講師」となっている。
■子どもの頃になりたかった職業になれた大人は6.5%
次に、いま現在、子どもの頃になりたかった職業になったかと聞くと、「なった」が6.5%、「近しい職業になった」が4.2%となり、ほぼ9割が「ならなかった」(89.3%)と回答。
なりたかった職業になったと答えた73人に現在の職業を聞くと、「保育士・幼稚園教師」が15.1%、「教師・教員・講師」「看護師」が同率13.7%、「会社員」が9.6%、「美容師・理容師」が8.2%の順となっている。
<働く大人たちが、今なりたい職業>
■キャリアや環境・条件に左右されずどんな職業にでもなれるとしたら、7割が「チャレンジしたい」
大人になった今、どんな職業にでもなれるとしたら、現在とは別の職業にチャレンジしたいかを調査。
性別や年齢、職業・キャリア、スキル、経済状況、家族構成・人間関係、居住地などの諸条件を一切考慮せずに、答えてもらったところ、全体の72.1%が「新しい職業にチャレンジしたい」と答え、男性は69.0%、女性が75.8%で、女性の方が意向が高く、中でも30代・50代女性のチャレンジ意向が8割と高くなっている。
■働く大人が今なりたい職業TOP3
チャレンジしたい職業があると答えた1,081人に、具体的になりたい職業を聞くと、1位「医師」、2位「社長・起業家」、3位「パイロット」の順となった。
また、なりたい職業を選んだ理由を選択肢の中から答えてもらうと、「やりがい」が49.6%でいちばんの理由となった。
■働く大人が今なりたい職業/男女共に「医師」がトップに
前述の「今、大人がなりたい職業ランキング」を男女別に見ると、男女とも「医師」がトップで、男性では「パイロット」も同率1位、女性は2位が「看護師」という結果に。
女性の3位は「社長・起業家」となったが、男性は「公務員・官僚」が3位で、女性よりも安定志向が強いことがうかがえる。また年代別に見ると、30代のトップは「社長・起業家」となったが、40代以降は「医師」がトップという結果となっている。
<この30年間で生まれた新しい職業/なりたいランキング>
■この30年間で生まれた新しい職業でなりたい職業TOP3「公認心理師」「SE」「FP」。なりたい理由は「やりがい」
平成から令和にかけての30年間で、YouTuberやパーソナルトレーナーなどさまざまな新しい職業が誕生している。
これらの新しい職業の中から、事前の調査で認知度の高かった代表的な30種の職業を提示し、なりたい職業を選んでもらったところ、「公認心理師(心理カウンセラー)」が12.7%、「システムエンジニア(SE)」「ファイナンシャルプランナー(FP)」が同率10.9%で、なりたい職業の上位に選ばれた[図9]。
なりたい理由を自由回答で聞くと、公認心理師は「困っている人を助けたい」、システムエンジニアは「今後の可能性」、ファイナンシャルプランナーは「人の役に立ちたい」といった意見が多く寄せられたという。選択肢の中から選んでもらうと、やはり「やりがい」が35.5%が一番の理由となった。
■新職業なりたいランキング/男性は「SE」「デイトレーダー」、女性は「公認心理師」「野菜ソムリエ」
前述の新職業なりたいランキングを男女別で見ると、男性は「システムエンジニア」が15.2%、「デイトレーダー」が14.4%、「YouTuber」が10.5%、女性は「公認心理師」が18.7%、「野菜ソムリエ」が14.2%、「動物看護師」が13.7%がTOP3となった。
年代別で見ると、30代・40代は「YouTuber」「デイトレーダー」が上位3位内にランクインしているのに対し、50代以降は「公認心理師」や「野菜ソムリエ」の人気が高くなっている。
調査概要
■実施時期:2022年10月14日~10月19日
■調査手法:インターネット調査
■調査対象:30代〜60代の働く男女1,500人(人口構成比および有職者構成比で割り付け)
■調査委託先:マクロミル
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。
<参考>
サントリー食品インターナショナル『働く人の相棒「BOSS」発売30周年働く人の意識調査』