スキマバイトサービス「タイミー」を提供するタイミーは、事業の急激な成長拡大にともなう運転資金確保として、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行をはじめとした大手銀行からの借入により総額183億円の資金調達(融資枠を含む)を実施したと発表した。
今回の借入は長期借入やコミットメントライン(融資枠)などを含む中、直近の事業拡大による財務実績や将来性を踏まえ同社の信用力を評価されたことで、いずれも無担保・無保証・希薄化無し、借入金利はAll-in costで年利1.0%未満と、調達条件・コストを抑えた上での資金調達額最大化を実現しているとのことだ。
なお、今回の調達により、2018年8月のサービスリリース以降、借入を含む累計調達額は約273億円となった。
資金調達の概要
借入先
みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、あおぞら銀行、新生銀行、三井住友信託銀行、三井住友銀行、日本政策金融公庫
借入金額
183億円
借入形態
長期借入、コミットメントライン(融資枠)、融資枠
借入金利
年利1.0%未満(All-in costベース)
担保などの有無
無担保、無保証
備考
希薄化をともなうもの(新株予約権付与など)は無し
資金調達の背景
同社は、「『働く』を通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる」というミッションの実現に向けて、2018年8月より「働きたい時間」と「働いてほしい時間」をマッチングするスキマバイトサービス「タイミー」を提供しているという。
2022年10月時点で350万人超のワーカーと33,000の事業者に利用されている。その業種の幅は飲食業・物流業・小売業など多岐にわたり、昨今のコロナ禍においても順調に事業を拡大している。
プラットフォーム上での求人募集人数は2018年から相応なプラットフォーム規模になった今においても一貫して高成長を継続しており、足元は前年同四半期比で4.7倍になるなど昨年の成長率を大幅に上回る加速的な高成長を実現しているとのことだ。
かかる状況下で事業運営に必要な運転資金が急激に増大しており、運転資金確保に向け様々な資金調達手法の検討を進めてきた。通常、積極的な投資フェーズの場合、デット・ファイナンスを行うことは困難であり、調達できた場合でも調達金額や調達条件(高金利、担保保証差入、新株予約権付与など)に制約がかかる場合が多いが、同社は無担保無保証かつ低金利での借入のみによる大型資金調達に至ったとしている。
同社は、これは高成長に加えて良好な財務基盤を有する同社信用力を高く評価された証左であるとしている。なお、今後も安定した資金調達基盤の確立を行うべく、適正な財務バランスを構築しながら資金使途に応じた調達手法の多様化を進めていく予定であるとのことだ。