花王とキリン、和歌山県で「内臓脂肪」と「免疫」の関連について共同研究を実施 新たなエビデンス獲得を目指す

花王とキリンホールディングス(以下、キリン)は、和歌山県立医科大学が主宰し、NPO法人HPRCが取りまとめているコホート研究「わかやまヘルスプロモーションスタディ」に参画し、内臓脂肪と免疫の司令塔(プラズマサイトイド樹状細胞、以下、pDC)などの活性について関連を調査する研究を共同実施することを発表した。

花王とキリン

<研究内容>

(1)研究テーマ:
和歌山県在住地域住民の生活習慣病発症に関わる遺伝・環境要因に関する研究

(2)研究体制:
●花王/ヘルス&ウェルネス研究所、生物科学研究所
●キリン/キリン中央研究所
●和歌山県立医科大学

(3)対象:
和歌山県在住の成人男女300名(予定)

【背景】
肥満は、世界保健機関(WHO)によって「異常あるいは過度の脂肪の蓄積により健康リスクが高まった状態」と定義されており、慢性疾患のリスク上昇につながる。肥満が健康にもたらす影響については、世界各国で研究が進められているが、近年、肥満はウイルス感染症の重症化につながるなど、肥満と免疫の関連性が注目されている。

【目的】
同研究は、花王が生活習慣病の根底にある内臓脂肪蓄積を改善するために構築してきた研究力と、キリンが35年以上続けてきた免疫領域での研究力を掛け合わせることで、内臓脂肪とpDC活性の関連の解明をめざし、2011年から和歌山県住民を対象に行なわれている「わかやまヘルスプロモーションスタディ」の追加研究として実施。

2022年11月に和歌山県にて40~55歳の住民を対象とした特定健診を実施し、花王が生活習慣や内臓脂肪量のデータを、キリンが血液中のpDCを含む樹状細胞の活性に関するデータを採取。

それらのデータを相互に共有し、内臓脂肪とpDC活性の関わりを共同で研究・解析するという。

花王とキリンは、HPRCの当該研究を通して内臓脂肪量とpDC活性の関連を明らかにすることで、将来的に、利用者の健康リスク低減をめざした取り組みを進めていくとのことだ。

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