コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモエコパワーは、ウェンティ・ジャパン、清水建設、石油資源開発の4社で出資する秋田中央海域洋上風力発電合同会社において、風力発電産業の発展に向けた取り組みの一環として、秋田大学 国際資源学研究科および理工学研究科との風力発電関連の技術開発に関する共同研究契約を締結したことを発表した。
同共同研究は、国内初の風力専業事業者として風車運転・保守の実績を培ってきたコスモエコパワーの知見や技術、データの活用を主軸として、今後発展が期待されるという秋田県の風力産業の技術基盤づくりと風力産業を支える技術人材の育成に貢献することを目指すとのことだ。
同合同会社では、2019年から秋田県男鹿市、潟上市および秋田市沖洋上風力発電事業の開発に積極的に取り組んでおり、国内全体で喫緊の課題である再生可能エネルギーの普及・促進に向けて、秋田県での風力発電産業の発展に寄与していくとしている。
■共同研究概要
①余剰電力の地層貯蔵に関する研究
(国際資源学研究科) 余剰電力を有効活用するため、電力を使い圧縮空気を地層貯蔵し、地上に開放する際に電力として取り出す蓄電方法を研究する。
②気象・運転データに基づく発電量および故障率の将来予測
(理工学研究科) 秋田県内における100%再生可能エネルギーのシステム構築に向け、洋上風力の発電量予想モデルを気象データおよび風車データから研究する。
③超音波を用いたブレードの損傷調査に関する研究
(理工学研究科) 広範囲かつ薄い素材の裏側、内部までを一度に監視可能なLamb波を利用し、目視不可なブレード損傷を検知する手法を研究する。