「エリエール」ブランドの生理用品「エリス」を展開する大王製紙は、「奨学ナプキン」の効果や生理に関する課題を明らかにし、今後より適切なサポートを行うことを目的に、奨学生を対象に「奨学ナプキン」や生理に関するアンケートを実施し、結果を公表した。
大王製紙は、多様性のある社会でひとりひとりの生理に寄り添うプロジェクト「meet my elis」を2022年4月7日に始動。プロジェクトの一環として、さまざまな理由から生理用品の入手に困っている学生2,000名を対象に、生理用ナプキンを1年間無償でプレゼントする「奨学ナプキン」を実施している。
■「奨学ナプキン」中間アンケート調査結果
(1)奨学ナプキンを受け取った奨学生の9割以上が「生理期間中の気持ちに変化があった」と回答。「ナプキンの枚数を気にせず使えることで心の余裕が生まれた」など前向きな声が多数
ナプキンを受け取った奨学生に生理期間中の気持ちの変化の有無について尋ねたところ、63.4%が「とても変化があった」と回答。また、31.7%が「少し変化があった」と回答しており、9割以上の奨学生が変化を実感していることが明らかとなっている。
具体的にどのような変としては、枚数を気にせず使えるようになったことで金銭的・精神的に余裕が生まれたという声が多く見られたという。
また、ナプキンを交換する頻度が増えたことによって「生理期間中の皮膚トラブルが減った」といった声も寄せられており、衛生面におけるストレス軽減にもつながったことが明らかとなった。
(2)困ったときに相談する相手は「同性の保護者」が7割以上を占める一方で、6人に1人は誰にも相談できていない現状が明らかに
生理に関して、「困ったときに誰に相談しているか」を尋ねたところ、7割が「母、叔母、祖母などの同性の保護者(70.2%)」に頼っていると回答。
次いで「学校の友人・知人」が41.0%という結果となった。その一方で、「誰にも相談していない・相談したことがない」という声も15.7%に上り、6人に1人は困ったときに相談できる相手がいないという現状となっている。
(3)生理に関する知識が「十分に足りている」と感じている人はわずか1割程度。「いつ病院に行ったらいいの?」「生理痛の対処法は?」生理に関する“知識の貧困”が顕在化
生理に関する知識は十分に足りているかを尋ねたところ、「十分に足りている」と答えた人はわずか12.7%。どのような情報が足りていないかを尋ねる質問には、「痛みや出血がひどいときにどのタイミングで病院に行けば良いのかわからない」「自分の生理周期や経血量が正常なのかわからない」との声が多く寄せられている。
さらに、「体育の授業を欠席すると成績に影響することがある」「動けなくなるくらい生理痛がひどくなることを理解してもらえない」などの声も目立ち、当事者のみならず、周囲の人の知識や理解を深めていく必要性も浮き彫りに。
同調査を通して、「奨学ナプキン」が多くの奨学生の金銭的・精神的な負担の軽減につながっていることが明らかとなった一方で、困ったときに相談できる相手がいないという現状や生理に関する”知識の貧困”などの今後解決すべき課題も明らかとなった。
「エリス」は、生理に関する正しい知識をひとりでも多くの人に知ってもらうために「お役立ち情報」を発信しているという。
調査結果を踏まえ、憂鬱になりがちな生理期間を少しでも多くの方が安心して過ごせるように今後もさまざまな情報を提供していくとのことだ。
<調査概要>
【対象者】下記「奨学ナプキン」に当選した奨学生
【調査期間】2022年8月1日~8月14日
【調査手法】アンケート調査
【サンプル数】1,390名
<参考>
大王製紙『「奨学ナプキン」や生理に関するアンケート』