ブリヂストンとトッパン・フォームズは、これまで基礎検討を積み重ねてきたタイヤ用次世代RFIDタグの早期実用化に向けて、実装技術の共同開発を2022年10月より開始すると発表した。
ブリヂストンとトッパンフォームズは双方の企業理念やビジョンなどへの共感を基に、両社が持つ技術を活用した非接触型個体管理技術のタイヤへの適用の可能性を探ってきたという。
今回の共同開発では、ブリヂストンが持つタイヤ開発・製造技術とトッパンフォームズが持つRFID分野の技術を融合し、より離れた位置から正確に通信できる次世代RFIDタグの開発とタイヤへの実装技術の確立を目指すとのことだ。
これにより、生産日時、工場検査情報、出荷日時、車両への装着日時、各種タイヤ点検情報など、個々のタイヤに関する様々なデータをより早く・より容易に管理することができるようになるとしている。
現状、輸送業者様やタイヤ販売店の現場におけるタイヤ個体管理については、タイヤ1本毎に目視で確認作業が行われている。トラック等に装着されているタイヤを確認するためには、車両下に潜り込んだり、タイヤを取り外す必要があり、現場での作業負担が大きくなることが課題となっているとのことだ。
ブリヂストンとトッパンフォームズは今回の共同開発を通じて、RFIDタグの通信性能を大きく向上させ、既存技術では難しいより離れた位置からの正確なデータ読み取りを実現するという。この次世代RFIDを実装することにより、デジタルによる遠隔でのタイヤデータの読み取りやシステムへのデータ接続が可能となり、作業時間の短縮や安全性・作業性の大幅な改善につなげることができる。
人手不足も課題となっている現場の作業を効率化し、作業負担の軽減と作業時の安全性のさらなる向上につなげていくという。
また、タイヤ1本毎の走行距離やメンテナンス履歴などの情報を次世代RFID通じ入手し、分析することで、ブリヂストンが提供する最適なリトレッド、メンテナンスなどのサービス・ソリューションも進化させ、それぞれのユーザーのオペレーションに合わせた提供が可能に。
こうした取り組みを通じ、1本のタイヤの価値を最大化し、タイヤを安全に、長く、上手く、効率的に使用頂くことにより、CO2排出量削減や資源生産性の向上を通じて、カーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現にも貢献していくとしている。