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カルビーと広島県とフォーステックは、海洋プラスチックごみ削減に向けた新たなプロジェクトとして、中四国初、IoT技術を活用したスマートごみ箱“SmaGO(スマゴ)”を県内4地点・計12台を設置し、10月25日から運用を開始したと発表した。
同プロジェクトは、上記3者が昨年6月に設立した海洋プラスチックごみ対策に係る官民連携プラットフォーム「GSHIP(ジーシップ)(※)」の参画会員である広島市、尾道市、広島電鉄およびKDDI総合研究所との連携・協働により実施。
IoT技術を活用したスマートごみ箱“SmaGO”は、通信機能を通じて、ごみの蓄積状況をクラウド上でリアルタイムに把握することができ、ごみ箱が満杯になると自動的に圧縮され約5~6倍の容量を収容することが可能だという。
これにより、ごみの収集作業を効率化でき、ポイ捨て対策および海洋プラスチックごみの流出防止対策への効果が期待されるとのことだ。
また、広島県は、フォーステックおよびKDDI総合研究所と連携して、周辺の散乱状況やごみ回収業務の効率化について、分析・検証を行うとしている。
■SmaGOの特徴
・ソーラーによるクリーンエネルギーでの発電
・赤外線センサーでごみ量をリアルタイムに感知
・溜まったごみを自動で約5倍に圧縮し、約600Lのごみを収容
・クラウド通信機能でごみの量を遠隔監視、ごみ回収業務を効率化
・本体を屋外広告メディアとして利用することで、広告収入により管理者の負担コストの最小限化
■SmaGO設置場所・台数
広島市:
・福屋八丁堀本店付近 2か所計4台
・広島電鉄KOIPLACE内 2か所計4台
尾道市:
・因島アメニティ公園内(しまなみビーチ周辺) 1か所2台
・瀬戸田港 1か所2台
■SmaGO設置に係る分析、効果検証の概要
・通信機能を活用し、SmaGOにごみが溜まる時期および時間帯の傾向を分析
・KDDI総合研究所が開発したシミュレータを用いてごみの回収量データに基づく輸送シミュレーションを行い、ポイ捨て削減とごみ回収業務効率化の両方に資する適切な回収頻度やSmaGOの設置位置、台数を導出し、実際の散乱状況と比較検証
・検証開始前後で定点撮影を行い、周辺の散乱状況を比較
実施結果について取りまとめた上で、結果を踏まえた課題や解決策等を整理し、今後の展開・普及の基礎資料とするとのことだ。
■同プロジェクトにおける各主体の役割
広島県:
・同プロジェクトに係る総合調整
カルビー:
・同プロジェクトへの総合的な支援
・ラッピングのデザイン
フォーステック:
・SmaGOの設置、運用管理、分析、効果検証
広島市・尾道市・広島電鉄:
・設置場所に係る協力
KDDI総合研究所:
・独自シミュレータを用いた分析、効果検証
※ 正式名称は「GREEN SEA 瀬戸内ひろしま・プラットフォーム」。瀬戸内海に新たに流出する海洋プラスチックごみの量を2050年までに「ゼロ」にすることを目指して、広島県が官民連携組織体として2021年6月に設立したプラットフォーム。