ファイントゥデイ資生堂は、「ヘアドネーションを今後やってみたい」もしくは「ヘアドネーションに興味はあるがする予定はない」と回答した10代~60代男女、あわせて1129名に「ヘアドネーションに関する意識調査」を実施し、結果を公表した。

同社が展開するヘアケアブランド「フィーノ」は、医療用ウィッグに関わる360°すべての方がつながる新しい社会貢献のカタチを提案するプログラム【HAIR TOUCH YOU のばせば届く。】を実施しており、6月9日より「fino ウィッグBank」にてヘアドネーションの受付を開始。

【HAIR TOUCH YOU のばせば届く。】

同調査を実施するにあたり、10代~60代の男女約2万人に対して事前調査を行ったところ、「ヘアドネーションをしてみたいか」という問いに対して、全体の40%、女性に限ると53.3%が「興味がある」と回答したという。

その反面、「ヘアドネーションを経験したことがある」と回答した人はわずか3.3%という結果に。こうした結果を受け、「ヘアドネーション関心層が実施しない背景に、その興味を超えられないハードルがあるのではないか」という仮説のもと調査を実施したとのことだ。

■ヘアドネーションに興味を持った理由、第1位は「病気で苦しむ人の力になりたいから」、56%が回答。

ヘアドネーションに興味を持った理由は、「病気で苦しむ人の力になりたいから」が56%、次いで「社会の役に立つ活動に関心に関心があるから」が47%、「髪を伸ばすだけなら自分でもできる気がするから」が32.2%と、「誰かのために何かをしたい」という想いの強さが表れる結果となった。

ヘアドネーションに興味がある理由

■ヘアドネーションの認知は向上していると言われている一方で、「ドネーション毛の寄付に関する条件などの認知」に課題という実情が明らかに。

ヘアドネーション関心層において、「ドネーションカットは対応できるサロンとできないサロンがある」という点に対して、その認知は47.9%と約半数にとどまり、また約8割が、ドネーション毛を寄付する髪の一般的な送り方を知らないということが分かった。

その他にも、寄付先の団体によって条件は異なるものの、ヘアドネーションを取り巻く環境やその現状の認知に大きな機会が見える結果に。

ヘアドネーションについて知っていること

■77.9%が感じる不安、その最大のポイントは「伸ばす過程でのヘアケア」ということが明らかに。31cmを伸ばす間に”何度もカットしたいと葛藤”という声も。

77.9%がヘアドネーションをしたくても、「ヘアドネーションをすることにハードルを感じている」と回答。

また、へアドネーション関心層のうち「興味があり、今後したいと思う人」と「興味はあるが、今後する予定はない人」、それぞれが共通してハードルを感じる点が「伸ばす過程でのヘアケア」であることが明らかに。

定性調査でも、 「31cmと言われると少し尻込みをしてしまう」、「キレイに伸ばすことへの難しさを感じる」といった声があったという。

さらに、ドネーション予定者、非予定者に共通して、2位~4位がドネーション毛を寄付することへの条件面に不安を感じるという結果となり、情報の幅広い認知にまだまだ機会があることが浮き彫りになったとのことだ。 

ヘアドネーションにあたってハードルを感じること
どのような部分でハードルを感じるか

■「寄付した髪を無駄なく活用してほしい」、より多くの方がヘアドネーションに参加しやすくなる条件と、実際にドネーション毛の寄付先を選ぶ際の基準が同じという結果に。

ヘアドネーションに興味を持つ人が多い中で、どのような活動や条件があれば、より参加しやすくなるかを調査したところ、関心層の42%が「寄付した髪を無駄なく活用してくれるところ」と回答。

また、ヘアドネーションの寄付先を選ぶ基準についても、41.1%が同様に「寄付した髪を十分に活用してくれそうなところ」と答えたことから、長年かけて伸ばした髪に対しての想いと共に、「無駄なくカタチになって欲しい」という気持ちが表れていることがうかがえるとしている。

どうすればヘアドネーションにもっと多くの人が参加しやすくなると思うか
ヘアドネーションの寄付先を選ぶときに重視すること

【「ヘアドネーション関心層におけるヘアドネーションに関する意識調査」概要】
調査期間:2022年9月2日~5日
調査方法:インターネットリサーチ
調査委託先:クロス・マーケティング
調査対象:
①ヘアドネーションを今後やってみたいと回答した10代~60代男女(529名)、
②ヘアドネーションに興味はあるが予定はないと回答した10代~60代男女(600名)、計1129名