飲食店に予約・顧客管理システムの開発・提供などを行うTableCheck(以下、テーブルチェック)は、インバウンド客の日本国内の飲食店予約データを公開した。
■インバウンド客の予約急増。入国規制緩和前の約18倍に
先週の飲食店1店舗あたりの来店人数は40.0人で、前週比4.2%増。全体の来店人数としては微増にとどまっているが、押し上げ要因となっているのが「インバウンド客の急増」だという。
入国規制緩和で入国者数の上限撤廃が発表された9月22日を境に、外国人による予約が急増。
今年8月1日以降の「予約作成時点」で集計した予約データを見ると、8月15日に底を打ったインバウンド客の予約件数は9月22日から一気に増加をはじめ、10月23日(最新)のピークと比較すると約18倍に。
■予約上位は、香港、米国、シンガポール、韓国、台湾の順位
9月22日から10月23日の間の予約件数では、香港、米国、韓国、台湾、シンガポーの5か国が上位5位を占めており、ヨーロッパ圏は9位にランクインした英国のみという結果となった。
■インバウンド客は平日に来店増加傾向
さらに、インバウンド客の来店動向データを「来店予定日」集計でみると、日本人客が週末に増加する傾向にあるのに対し、インバウンド客は平日に来店する傾向が強く、ほとんどが観光として食事を楽しんでいる様子がうかがえるという。
また、予約作成日集計のインバウンド客予約件数(9/22〜10/23)が19088件なのに対し、予約来店日集計のインバウンド客予約件数(同)は6379件と、まだ来店していないインバウンド客が多く存在することを示しており、来月以降さらにインバウンド客の来店が増加していくことが見込まれるとのことだ。
■インバウンド客のキャンセル率、全体平均の3倍
一方、インバウンド客によるキャンセル率は25~30%で推移しており、3人に1人程度がキャンセルする傾向にあることが明らかに。
感染拡大局面や自粛要請がない期間は、コロナ禍であってもキャンセル率の全体平均はおおむね10%程度で推移してきたという。
これから年末に向けてインバウンド客だけでなく日本人客もさらなる増加に向かう中、テーブルチェックは、有効なキャンセル対策はもはや必須の状況だとしている。
■データ概要
集計対象:予約システムTableCheckを利用する全国の飲食店約6,300店舗の予約データ
予約作成日データ:予約を受け付けた時点で予約をカウントして集計したデータ
来手予定日データ:来店予定日を起点に集計したデータ