資生堂は、企業使命である「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」のもと、2030年に向けて「美の力を通じて“人々が幸福を実感できる”サステナブルな社会の実現」を目指しているという。
注力するスキンビューティー領域で新たな価値を提案し、顧客とともに環境負荷軽減に貢献する取り組みを進めているとのことだ。
今回、資生堂は、「ボトル製造」と「中味液充填」をワンステップで実現する技術「LiquiForm®(リキフォーム)」を世界で初めて化粧品に採用し、環境負荷軽減に貢献する化粧品のつけかえ容器を開発。
「LiquiForm®」とは、AMCOR(アムコア)社が中心となって開発した新規容器技術であり、この技術を実用化した吉野工業所と資生堂が共同で化粧品容器を開発。
化粧品容器の製造に関する吉野工業所の知見と、製品の品質保証、デザイン性や仕様など化粧品製造に関する資生堂の知見を活用し、LiquiForm®を化粧品容器に応用することができたという。
LiquiForm®を活用した化粧品のつけかえ容器は、容器単体のプラスチック使用量を約70%削減可能で、原材料調達~生産~使用~廃棄のサプライチェーン全体で、同社の標準的な従来のつけかえ容器(同容量)に対して約70%のCO2排出量を削減。また単一素材設計なので、リサイクル適性にも優れているという。
同社では、この新規容器が、環境課題を考える機会やユーザーが参加できる課題解決の新たな選択肢になると考えているとのことだ。
そして、同社は引き続き「美」の価値創造という本業を通じて、すべてのステイクホルダーとともに環境・社会課題解決に向けたアクションに取り組んでいくとしている。
今後資生堂は、同容器を活用した商品をプレステージブランドなどで展開する予定であるとしている。
なお、同社はディスペンサーやオーバーキャップの再利用を目的に、容器に仮キャップを装着したつけかえ容器を一部製品で販売している。そのような従来型のつけかえ容器とリキフォームによる新規つけかえ容器を同じ容量で比較した結果とのことだ。