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損害保険ジャパンは、期間限定で「Z世代映像研究課」を発足し、これからの時代を担う「Z世代」を中心とした若年層への情報発信のありかたを分析するために、世代別の動画視聴態度の実態を調査し、結果を公表した。
【世の中の動画視聴の実態】
動画を週に1日以上視聴する人(N=800)に対して1日あたりの動画視聴時間を調査したところ、平均2.1時間との結果に。
一方、各世代(各N=200)で結果を比べるとZ世代が2.9時間、ミレニアル世代が2.2時間、就職氷河期世代が1.7時間、バブル世代が1.6時間と、若い世代ほど動画の視聴時間が長い傾向がわかった。
さらに『よく視聴する動画メディア』では、全世代で最も多いのは「YouTube」で90.8%、次いで「テレビ」が53.8%、「動画系サブスクリプションサービス」が41.8%となった。
一方、世代別でみると、Z世代は縦型ショート動画のメディアを見ている割合が他の世代よりも高い傾向となり、また、『近年、テンポ/スピード感が速い動画が増えているように感じるか?』という質問に対し、全世代では46.6%が「そう感じる」と回答。
世代別にみると、Z世代が56.0%と、若い世代がテンポの早い動画に触れている機会が多いことがわかった。
【各世代と比較したZ世代の倍速視聴に関する実態】
各世代へ『倍速で動画を視聴するか?』と質問しところ、倍速視聴する人はZ世代で70.0%、ミレニアル世代で63.5%、就職氷河期世代で55.5%、バブル世代で60.0%とZ世代が最も倍速視聴している結果に。
また、倍速再生する際に選択する、再生速度(倍率)の平均はZ世代が最速で1.5倍速、ミレニアル世代で1.4倍速、就職氷河期世代とバブル世代で1.3倍速となった。
さらに、実際に再生速度を編集した動画を視聴し、快適に感じる速度の動画を選択してもらったところ、Z世代(N=140)は1.5倍速、ミレニアル世代(N=127)・就職氷河期世代(N=111)・バブル世代(N=120)では1.25倍速となった。
快適に感じる速度を、動画内で話しているセリフ“1秒あたり”の文字数に換算すると、Z世代は“1秒あたり12.3文字”、一方、他世代は“1秒あたり10.1文字”ということが判明。
この結果からも、Z世代は動画を倍速視聴する傾向があり、他世代と比べて約1.2倍も動画内のセリフ量をストレスなく理解していること確認できたとしている。
【各世代と比較したZ世代の倍速視聴に対する意識】
『動画によって倍速で視聴するもの、通常速度で視聴するものを変えているか?』という質問では、Z世代で56.0%、ミレニアル世代で55.5%、就職氷河期世代で42.0%、バブル世代で49.5%がとなり、各世代で動画によって速度を変えていることがわかった。
また、動画によって視聴速度を変えている人へ、変更基準を「動画の長さ」と「動画の内容」どちらで選んでいるかと伺ったところ、「動画の長さ」で決めているのは、Z世代(N=112)で50.9%、一方、他世代では、ミレニアル世代(N=111)55.8%、就職氷河期世代(N=84)75.0%、バブル世代(N=99)84.9%と、若い世代ほど“動画の長さを基準”に視聴速度を決めていることが判明。
さらに、動画の長さを基準に倍速視聴をする人の『倍速しようと思う動画の長さの基準』を世代別にみると、Z世代(N=57)64.5分、ミレニアル世代(N=49)31.0分、就職氷河期世代(N=21)26.3分、バブル世代(N=15)19.1分となった。
この結果から、Z世代は日頃から動画を見る時間が長く、長い視聴時間を上手く処理するために、高倍速にしていることが窺える結果となったとのことだ。
【Z世代が感じるCM・動画広告への印象】
Z世代に向けて、『動画広告において、話すテンポ/スピードが速めと遅めどちらを好むか?』と質問したころ、77.0%が速めの動画広告が好印象と回答。
実際に、Z世代に過去の損保ジャパンのWeb動画を倍速編集(1.25~2倍速)したものと通常速度のものをそれぞれ視聴してもらったところ73.5%が倍速編集した動画の方を快適と感じる結果となったという。
さらに、縦型ショート系動画を多く見ているZ世代ほど、より速いスピードの動画を快適に感じる傾向にあり、YouTube Shorts・Instagramリールユーザーのうち約2割、TikTokユーザーのうち約3割が「2倍速が最も快適」と回答。
また、『話すテンポ/スピード感が遅い動画の視聴に抵抗を感じるか?』とZ世代に質問したところ、42.5%が「そう感じる」と回答。『抵抗を感じる理由』は1位「時間がもったいないから」で40.0%となった。
次いで2位「テンポ/スピード感が速い方がわかりやすいから」が37.6%、3位「飽きてしまう/興味がなくなるから」が34.1%と続き、Z世代はCM/動画広告においてもテンポ/スピードの早い動画を好んでいることが判明したとのことだ。
■「若者の動画視聴実態」に関する調査
調査方法:インターネット調査
調査時期:2022年9月
調査対象:18歳から57歳の男女 計800名 ※性別/世代均等割付
(Z世代:18~26歳/ミレニアル世代:27~42歳/氷河期世代:43~51歳/バブル世代:52~57歳、 各200名)
※小数点第二位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合あり。
・調査機関:シグナルリサーチ
<参考>
損害保険ジャパン株式会社調べ『世代別の動画視聴態度の実態』