イギリス宇宙庁はスペースデブリの増加を「世界の宇宙分野が直面する最大の課題のひとつ」と言及し、デブリ除去技術の開発を積極的に支援しています。
2021年10月には、イギリス宇宙庁と国連宇宙局(UNOOSA)が共同で実施するスペースデブリ除去に関する研究プログラムで、アストロスケール、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)発のスタートアップ企業でデブリの捕獲・除去技術の研究開発を行うスタートアップ企業ClearSpace、そして米国のコロラド州立大学発のスタートアップ企業で宇宙状況把握に取り組むNumericaの3社が選定されていました。
宙畑編集部
デブリ除去に注力する英国宇宙庁、アストロスケールを含むグローバル企業3社を研究事業で採択【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/10/25〜10/31】
日本に本社を置くアストロスケールは、イギリス宇宙庁から地球低軌道から役目を終えた衛星を除去する技術の開発資金として、今回追加で170万ポンド(約2億7600万円)を受け取りました。
同社はThales Alenia Spaceのイギリス拠点をはじめとするパートナー企業10社とともに、デブリ除去研究プログラム「COSMIC(Cleaning Outer Space Mission through Innovative Capture)」を進めています。
このCOSMICでは、地球低軌道にある役目を終えたイギリスの衛星2機を2026年までに除去する計画です。2021年10月からはデブリ除去技術の実現可能性を検討する研究が実施されていました。現在は複数の衛星が除去対象候補として選定されていて、今回のフェーズで最終的な除去対象が決定されます。
さらに、ClearSpaceは追加で225万ポンド(約3億6500万円)を受け取りました。同社もイギリスに拠点を置く宇宙企業や研究機関と提携して、デブリ除去技術の開発に取り組んでいます。
イギリス宇宙庁によるアストロスケールとClearSpaceへの支援は、イギリス国内の多くの宇宙企業や研究機関の発展に繋がっているのではないかと考えれられます。
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宙畑編集部
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参考
アストロスケール、英国の軌道上衛星2機の除去に向けて 英国宇宙庁より開発費用として170万ポンドを調達
ClearSpace secures a major UK contract to help clean up space