富士通(以下、富士通)とFujitsu Australia Limited(富士通オーストラリア)、Fujitsu New Zealand Limited(富士通ニュージーランド)は、今回、ニュージーランドのサイバーセキュリティ企業大手であるInPhySec(インフィセック)を買収し、富士通グループのセキュリティ領域のサービスを強化することを発表した。
今回の買収は、富士通グループのグローバルなM&A戦略のもと行うという。これまでに買収したデータアナリティクス・コンサルティングファームのVersor Proprietary LimitedやMicrosoft製品をベースとしたオフィス環境構築などを担うoobe Proprietary Limited、ServiceNowのサービスマネジメントやコンサルティング、デリバリーを手掛けるEnable Professional Servicesに加え、今回、InPhySecを迎え入れたことにより、富士通グループは、顧客のデジタル変革への取り組みを今後より強力に支援していくとのことだ。
今回の買収により、富士通は豪州およびニュージーランドの防衛、公共、医療、小売、金融、運輸など、幅広い業界のユーザーに富士通の幅広いデジタル変革サービスや製品を提供するとともに、InPhySecが強みとするセキュリティ領域の専門的なコンサルティングやマネージドサービスを提供するとのことだ。
富士通 Asia-Pacific Executive Vice President兼CEO Graeme Beardsellのコメント
「企業や政府機関、一般市民にまつわる様々な情報の保護がかつてないほど重要になっています。InPhySecの買収により、ニュージーランドと周辺地域全体へとセキュリティに関するマネージドサービスの提供範囲を拡大します。サイバーセキュリティを専門とするInPhySecを富士通グループに迎え入れることができ、嬉しく思います。」
InPhySec 最高経営責任者 Marc Barlowのコメント
「富士通に加わることで、世界をリードするテクノロジーやソリューションをお客様に提供するとともに、我々の専門知識を富士通のお客様へ提供することができます。現在、サイバーセキュリティが高度化し、脅威が拡大する中、ニュージーランドのような国々がますます攻撃対象となりやすくなっており、それらの対策に向けて強力なパートナーシップが不可欠となっています。本買収により、我々のノウハウやサービスを世界中のお客様に展開することができます。」
InPhySecについて
InPhySec は、2015年に設立したセキュリティコンサルティングとマネージドセキュリティサービスを提供するニュージーランド最大級のセキュリティプロバイダー。
セキュリティ情報およびイベントを管理するSIEM(Security Information and Event Management) やクラウドなどの幅広いセキュリティ管理サービスを提供しているとのことだ。
また、ネットワークのエンドポイント検出や応答サービス を3つの拠点にまたがる24時間365日稼働のセキュリティオペレーションセンターを通じて提供しているという。
さらに、機密性の高いデータセンターを通じて、データのローカライゼーション、物理的なセキュリティの強化など、ニュージーランド政府およびその他の規制対象業界向けにスペシャリストサービスを提供し、ニュージーランド市場で競争力を高めているとしている。