品川区、富士通Japan開発の戸籍専門書籍AI検索サービスを導入 戸籍事務の業務効率化を目指す

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画像はUnsplashより

東京都品川区(以下、品川区)は8月26日、戸籍関連書籍の最大手出版社である日本加除出版株式会社の専門書籍を中心に370冊を電子データ化し、AIにより検索できるサービスの利用を開始したことを発表した。日本加除出版の電子書籍をAIで検索するサービスは全国で初めてだという。

「MICJET電子書籍AI検索サービス 戸籍」について

本サービスは、富士通Japan株式会社(以下、富士通Japan)が開発した、婚姻届や出生届などの審査を行うために必要な関連法令などの文献を検索できるSaaS型のサービス「MICJET電子書籍AI検索サービス 戸籍」。日本加除出版が保有する約370冊の戸籍実務に関する専門書籍に掲載された、約1万7,000件の文献データを収録している。

AIの活用により、文章検索、同義語・類義語の読み替え検索にも対応しているため、従来の単語のみの検索に比べ、ヒット率が格段に高いという。今後は、区民からの届出に対し、その審査・判断の根拠となる文献データの検索時間を大幅に短縮できる予定。

富士通グループは2020年11月から品川区と共同で「電子書籍AI検索システムを活用した実証実験」を実施。実証実験では、戸籍届書の審査などにかかる調査時間を約半分に短縮できるなどの効果が認められたという。

AI検索サービス導入の背景

​​戸籍事務は関係法令が多く、極めて専門性が高い分野。そのためベテラン職員であっても、根拠資料の調査・判断にかなりの時間がかかってしまう。さらに、多様な住民ニーズへの対応力を高めるために一定周期で人事異動を行うため、経験年数の浅い担当職員も多く、職員の知識習得の時短と審査事務の効率化が全国的な課題となっているという。

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