ウェザーニューズ、「秋の小売需要傾向2022」発表 秋の気温は全国的に平年より高め 11月は西日本ほど体感差が大きい見込み

ウェザーニューズは、今秋の天気傾向と商品の需要予測をまとめた「秋の小売需要傾向2022」を発表した。

この先もラニーニャ現象の影響が続いて、太平洋高気圧は日本付近に張り出しやすい傾向。また、上空の偏西風は平年よりも北を流れるため、日本付近には南からの暖かく湿った空気が流れ込みやすい状態が続くという。

今回、全国的に暖かい空気に覆われやすく、気温は平年より高くなる予想。9〜10月は全国で平年よりも気温が高く、9月下旬までは暑さが続いて秋の深まりはゆっくりになりそうとのことだ。

11月は北〜東日本で平年より高く、西日本では平年並か高くなる見込み。11月下旬に寒気が流れ込みやすい時期があり、ぐっと秋らしく感じられそうとしている。寒気は西日本を中心に流れ込みやすいため、西日本ほど10月との体感差が大きくなり、より寒さを感じそうとしている。

11月の体感変化によって冬物商品への注目が一気に高まる予想であるという。2021年は10月中旬に冷え込みによる寒暖差があり一気に冬物商品が注目されたが、今年は同様のタイミングが11月になりそうとのことだ。

おでん・鍋物などの冬の定番メニューの食品や、防寒インナーのような冬物衣類の需要が上がる見込みであるという。家の中でも暖房器具の準備や布団の入れ替えが進みそうという。

また、湿度が下がって乾燥を感じ始める時期なのでハンドクリーム・加湿器などの保湿ケア商品にも注目が集まりそうとしている。

最新見解は、お天気アプリ「ウェザーニュース」の「長期予報」から見ることができる。また、同社のWxTech®︎サービスでは、過去の販売データなどから商品の売れ行きを左右する気象要素とタイミングを調査する「気象相関分析」や、売れやすい気象条件のときに広告を配信する「天気連動広告」を企業に提供しているという。最新の気象データを商品の生産や販売計画などに活用してほしいとのことだ。

気温傾向:9〜10月は広範囲で気温が高く、秋の深まりはゆっくり
11月は西日本ほど体感差がありそう

ラニーニャ現象とインド洋東部の海面水温が高い影響で、ベンガル湾からフィリピンの東にかけて積乱雲の発生が活発になる。これにより、9月から10月は日本上空の偏西風が平年より北にずれて、太平洋高気圧も平年より後退が遅く、日本付近は暖かく湿った空気が入りやすくなる。11月は、上空の偏西風の蛇行が日本付近で南寄りになりやすく、西回りで寒気が入りやすい時期がありそうとのことだ。

ウェザーニューズ、「秋の小売需要傾向2022」発表

このため、3か月平均の気温は全国的に平年より高い予想であるという。エリア別では、北〜東日本は9〜11月を通して平年より高くなる予想。西日本は9〜10月は平年より高いものの、11月は平年並か高くなる見込みであるとのことだ。

沖縄・奄美では9月は平年並かやや高く、10〜11月は平年より高くなりそうとしている。11月下旬に寒気が西日本を中心に流れ込みやすくなるため、西日本ほど前月との体感差を大きく感じる時期がありそうであるという。

降水量の傾向:降水量は平年並〜多い予想

この先3か月の降水量は全国的に平年並か多い予想であるとのことだ。特に9〜10月は太平洋高気圧の縁辺に沿って、湿った空気が流れ込みやすく、秋雨前線や台風などの影響を受ける可能性もあるという。このため、9〜10月は東〜西日本を中心に平年より降水量が多くなる可能性がある。

秋の小売需要傾向

同社の気象データアナリストは、2021年のGoogle検索数の傾向と気象データの相関分析の結果と今秋の気温傾向をもとに、今年はどのような商品がいつ検索されるか、秋の検索トレンドの傾向を予想したという。

9月や10月は日中は暑い日が多くなりそうですが、朝晩は徐々に肌寒さを感じるようになる見通しであるとのことだ。朝晩の通勤通学やお出かけ時に手軽にあたたまることができる中華まんやHOT飲料は次第に動きが出てくることが予想される。

飲料は、おおよそ東京では10月上旬~中旬にCOLD商品優勢からHOT商品がメインの品揃えに入れ替わる見通しであるとのことだ。また、就寝時の寝具類も夏モードから秋モードに衣替えが進むとしている。

11月になると、季節は大きく進み、冬の気配を感じられそうとしている。2021年は10月上旬にかけては暑さが厳しく暖かい日が多かったが、10月中旬に一気に季節が進み、おでんや鍋などの冬物メニュー、こたつ、ストーブ、ヒーター、ホットカーペットといった暖房機器、セーターや防寒インナーなどの冬物衣類、羽毛布団や毛布に加えて、ハンドクリーム、加湿器など乾燥対策商品の検索が一気に増えているとのことだ。

今年は同様のタイミングが11月に予想されるため、これらの商品の注目が一気に高まる見通しであるとしている。

ウェザーニューズ、「秋の小売需要傾向2022」発表

同社のWxTech®️サービスでは、商品と気象データの相関を分析する『気象相関分析』を提供しているという。

商品・サービスの販売数や売り上げ、webサイトのPV数、広告のCTRなど、様々なビジネスデータとの相関を分析し、最も関係のある気象要素やタイミングを分析。商品の注目が高まるタイミングを把握することで、効率的な生産や販売計画、プロモーションに役立ててほしいとしている。

また、「天気連動型動画広告」では相関分析によって得られたデータを用いて、最適なタイミングにお天気アプリ「ウェザーニュース」上で動画広告を配信。

ウェザーニュースキャスターが商品を宣伝する動画を複数パターン作成し、気象状況に合わせて、最適なタイミングでユーザーに配信するとのことだ。

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