DTSは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券から、ウォッチリストスクリーニングシステムの更改を受注したことを発表した。

DTSは、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策(以下、AML-CFT業務)の国際基準に準拠し、関連業務を幅広くサポートするパッケージシステム「AMLion(アムリオン)」を提供。

今回は、公的機関や情報ベンダーが提供するリスト、自社で作成したリストを用いて疑わしい顧客のふるい分けを実現する「ウォッチリストスクリーニング機能(以下、WLS)」が採用されたとのことだ。

国際社会におけるテロの脅威の高まりや特定国に対する経済制裁への要請対応、不芳情報確認の必要性に迫られる中で、「AMLion」は、曖昧検索や日本語からアルファベットへの変換などの機能、日次での経済制裁リスト・ネガティブニュース取込機能を活用して金融庁のマネロンガイドラインが求める項目の対応を支援することができるという。

DTSは引き続き、金融庁のマネロンガイドライン対応への支援を通じて金融機関のAML-CFT業務の高度化に貢献していくとのことだ。

AMLionのウォッチリストスクリーニング機能(WLS)の概要

【導入の主な期待効果】
●経済制裁対象者・ネガティブニュースのリスト情報を取得し、漢字やアルファベットの表記のゆれに対応する高度な曖昧検索の実現
●日本語で登録されている検索対象者の氏名を自動でアルファベットに変換して英語表記の各国公的機関の経済制裁リストと照合することが可能
●各種リストを日次で取込み、社内顧客情報と突合する体制を実現

AMLionは、取引モニタリング機能・ウォッチリストスクリーニング機能・取引フィルタリング機能・顧客デューデリジェンス機能といったAML-CFTシステムに要求される主要機能を一つの製品で提供。既存システムにより一部機能が導入されている場合には、必要な機能のみを切り出して提供することも可能だとしている。

DTSは今後、2024年3月末が期限の金融庁のマネロンガイドライン対応に取り組む、銀行・証券・保険・カード・資金移動業者向けに利用者の拡大を図るほかSaaS形式での提供も行っていくという。

また、システム提供だけでなく金融機関向けセミナーを開催する等、情報提供にも力を入れていくとのことだ。