MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上火災保険、三井住友海上あいおい生命保険、日本電気(以下、NEC)の3社は、9月からセンサー・AIを活用してBPSDを予測することにより在宅高齢者を支援するサービスの開発に着手すると発表した。

1.背景

高齢化社会の進行に伴い、認知症患者も年々増加。内閣府によると、65才以上の認知症患者は2025年には約700万人に達するといわれているとのことだ。

このような環境において持続可能な社会を実現するためには、認知症リスクの予測や予防が欠かせないという。

また、認知症に罹患した人の行動や心の動きを予測し、状況に応じた適切なケアを行うことで、認知症に罹患した人とその家族が安心・安全に生活できる環境作りが大切であるという。

2.取組の内容

今般、戦略パートナーシップを締結する三井住友海上とNECは、三井住友海上あいおい生命とともに在宅でのBPSD発症予測にかかる実証実験を実施し、在宅高齢者を支援するサービスの開発を行うという。

NECの持つセンサー・AI技術に、三井住友海上と三井住友海上あいおい生命の保険商品や「AIとIoTにより認知症高齢者問題を多面的に解決する東京アプローチの確立」の成果を組み合わせることにより、在宅認知症高齢者のQOL(Quality Of Life)の向上と家族・介護スタッフの負担軽減を実現するサービスの社会実装を目指すとしている。

<東京アプローチの概要>

名称 AIとIoTにより認知症高齢者問題を多面的に解決する東京アプローチの確立
概要 AIとIoTを用いて認知症の行動・心理症状(BPSD)の発症を予測し予防支援策を導くことで、認知症高齢者のQOLの向上とご家族・介護スタッフの負担軽減を図ることを目的とし、電気通信大学が東京都に「大学研究者による事業提案制度」で提案し、採択された事業
構成 東京都、電気通信大学、順天堂大学、認知症高齢者研究所、認知症介護研究・研修センター、民間企業6社
研究代表 国立大学法人電気通信大学長 田野 俊一
事業URL  http://www.tokyo-approach.uec.ac.jp/