くら寿司は、創業以来初めてとなる寿司商品の基本の価格帯を全面的に改定し、2022年10月1日より全国のくら寿司488店舗(10月1日時点の出店予定含む)にて、新価格帯で提供すると発表した。
現在、世界的な人口増加やブームに伴う水産物の需要拡大、ウクライナに軍事侵攻したロシアに対する経済制裁の影響により、水産物の仕入価格が急激に上昇しているという。
また、昨今のエネルギー費、物流費、包材費の高騰や円安による為替の影響により、外食のコスト環境はより一層厳しい状況となっているとのことだ。
これまで同社では、購買の工夫や効率的な店舗運営など、経営合理化および経費削減により、価格維持をめざしてきた。しかし、急速でかつ終わりの見えない現在のコストの高騰に対して、企業努力だけで吸収するには、非常に困難な状況にあると判断したとしている。
そこで、利用客に安心安全で、美味しい寿司を永続的に提供し、持続的な経営と成長を目指すためには、価格の全面改定が不可欠と判断し、寿司商品の基本価格を現在の110円と220円から、115円と165円に改定すると発表。
なお、新価格帯を実現するために、回転寿司の象徴である「皿単位の価格設定」を撤廃。これまでは、1皿の110円とお皿を2枚重ねた220円であったが、会計時(皿投入時)に異なる価格帯の商品を提供しても、自動で正しく計算できるシステムの構築により、皿の種類を変えることなく、フレキシブルな価格設定が可能に。
今後は、これまでの制限された価格設定にこだわらずに、より豊富なバリエーションで、魅力的な商品開発ができることから、利用客にもっと自由な選択肢を提案できるようになるという。
同社は、今後も、さらなる品質の向上を目指し、安全・安心でかつ手頃で美味しいメニューを提供していくために、努めていくとのことだ。