ソフトバンクの子会社で行政・地方公共団体向けソリューションを提供するSBプレイヤーズは、ゲノム編集技術を中心とした品種改良技術とスマート養殖技術を持つスタートアップであるリージョナルフィッシュが実施した第三者割当増資の一部を引き受けることを決定したと発表した。
地理的特徴により多数の地域が水産業を擁する日本において、水産業の活性化は地域再生に向けた重要な課題であり、特に水産業を産業の柱としてきた地域では漁業従事者の高齢化が進んでいるため、水産業の「安定化」と「効率化」が喫緊の課題となっている。
リージョナルフィッシュのゲノム編集技術などを用いた品種改良は、生育期間の短縮や可食部の増加、水産物の高付加価値化などを可能とし、AIやIoTによって省力化・自動化を図ったスマート養殖を活用することで、水産事業者に生産性の向上や育成リスクの低減をもたらすという。
水産業が抱える課題をテクノロジーで解決するリージョナルフィッシュの取り組みは、SBプレイヤーズグループが一次産業分野で展開する取り組みにおける考え方やビジョンと同じ方向性であることから、持続可能な地域産業としての水産業の活性化を支援するため、今回出資を決定したとのことだ。
今回の出資により、SBプレイヤーズが保有する農業事業で培ったDXの知見やオペレーション効率化のノウハウ、ふるさと納税事業、公営競技事業で得られた地域とのリレーションを生かしてリージョナルフィッシュの取り組みを支援し、日本の水産業の課題解決に貢献するとのことだ。
また、リージョナルフィッシュと共に、品種改良の知見を活用して地域ブランドになる水産特産品作りを促進することで、地方創生のビジネスモデルの拡充・多様化を検討していくとしている。