富士フイルムシステムサービスは、住民票の写しや戸籍証明書をはじめとした各種証明書の郵送請求におけるキャッシュレス化の実現に向けた実証実験を、東京都墨田区と10月1日から開始すると発表した。
各種証明書の入手方法は複数あり、マイナンバーカードを保有する住民はコンビニエンスストアのKIOSK端末やオンラインでの申請で入手することができる。
一方でマイナンバーカードを持っていない住民に加え、業務で証明書の交付が必要となる法人や司法書士・行政書士などは、直接自治体の窓口まで出向くか、申請書を郵送して請求することになるが、郵送請求の際に手数料分の定額小為替を事前に郵便局で購入した上で申請書と本人確認書類の写しを同封し、対象自治体へ郵送する必要があるとしている。
2022年1月に定額小為替の購入手数料は従来の倍の200円となり、郵送請求をするためのコストが増加。
また、海外在住者は定額小為替の購入自体が困難であるという課題もあり、自治体においても、郵送請求に対応するためには、おつりを返金するための定額小為替の準備や同封されてきた定額小為替の不足時などにおける追送連絡などが必要となる。
富士フイルムシステムサービスは、証明書請求者と自治体職員双方の負担を軽減すべく、定額小為替無しで郵送請求を完結できる仕組み「証明書キャッシュレス申請サービス(仮称)」を構築。
今回、手続きの煩雑さや定額小為替購入手数料の負担を理由に司法書士などからキャッシュレス化の要望を受けていた墨田区と実証実験を開始し、同仕組みの事業性を検証するとのことだ。