働く人のどの年代も約6割が自身の睡眠に不満 若手社員は「朝起きるのがつらい」中堅社員・管理職の年代は「寝ても疲れが取れない」の悩みが多数 ニューロスペース調べ

テクノロジーで睡眠の課題を解決するSleepTech(スリープテック)事業を展開するニューロスペースは、20代〜60代のビジネスパーソン約5,000人から取得したデータをもとに、働く人が抱える睡眠の課題や日中の支障の状態、睡眠に影響する要因に関する実態調査を実施。

調査の結果、ビジネスパーソンはどの年代も約6割が自身の睡眠に不満を抱えており、同社が2018年度に調査した結果(※)から改善傾向は見られるものの、未だ多くの働く人が睡眠への課題を抱えている状況に変わりはないという。

さらに、今回の調査では年代ごとに占める睡眠の悩みの傾向が異なることがわかったという。働く人が心身ともに健康に働き続けていくためにも、年を経ていく中で変化する睡眠課題を理解して適切な改善策を取っていく必要があるとのことだ。

(※)【2018年度「企業の睡眠負債」実態調査】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000020114.html

ニューロスペースでは、多くの人が抱えている睡眠の不安をなくし、一人ひとりが最適な眠りを取り活躍し続けていくことができるよう、法人向け睡眠サービスの提供を通じて企業の持続的な発展を支援していくとしている。

■調査結果

1.ビジネスパーソンのどの年代も約6割が自身の睡眠に不満を抱えている。社会人になって間もない若手社員であっても、他の年代と課題感は変わらない

全ての年代で睡眠に満足していない割合(※1)は、60%前後を占めているという。全体平均の不満足度は65%であることに対し、20~24歳の若手社員であっても不満度は61%であり、社会人経験の長短は関係なく課題を感じていることが明らかとなった。【図①】

(※1)睡眠への満足度をあまり満足していない、まったく満足していないと回答した人の合算

また、全ての年代で平日と休日の睡眠時間に1時間前後の差が見られ、特に20代は1.5時間の差という結果に。【図②】

2.年代ごとに多くを占める悩みの傾向が異なる。若手社員は「朝起きるのがつらい」中堅社員・管理職の年代は「寝ても疲れが取れない」ミドルからシニアの年代は「途中で目が覚める」が一番多くを占める

年代によって多くを占める睡眠の悩みが異なることがわかった。

20代で40%を占める悩みは「朝起きるのがつらい」であるが、年代が上がるにつれて悩みの割合は減少している。一方で、20代では10%程度である悩み「途中で目が覚める」は、年代が上がるにつれて増加し、50代では一番多くを占める悩みとなっている。

そして30代から40代にかけては「寝ても疲れが取れない」悩みが増え、35~44歳では一番多くを占める悩みとなっている。【図③】

3.睡眠の満足度は日中の生産性に影響を及ぼしている。睡眠満足度が低いビジネスパーソンの半分が、睡眠のせいで日中に支障が起きていると認識

睡眠満足度が低くなるほど、日中に支障を感じる割合も高くなっているという。睡眠にまったく満足していないと回答した人のうち、睡眠が影響で日中に中程度(※2)以上の支障を感じている人は49.3%と半分近くを占める結果に。【図④】

(※2) 設問「日中の支障に睡眠が影響していると感じている場合、そのレベル度合いを教えてください」に対し、それなりに支障を感じる、かなり支障を感じる、日常生活が困難なレベルでの支障を感じると回答した割合を合算

また、睡眠満足度が低くなるほど、体の疲労度が高くなり、心の余裕度合いが減り、日々のモチベーションが下がる傾向が見られる。まったく満足していないと回答した人は、睡眠に満足していると回答した人と比べて、疲労度(※3)が1.7倍になっている。【図⑤】

(※3)体の疲れ、イライラや心の余裕度、意欲・モチベーションについて、過去2週間の自分の状態について5段階で評価した回答の平均を合算

4.睡眠の満足度に影響する要因ごとの特徴が明らかに。良い眠りのために必要な生活習慣の実施率が低く、平日睡眠時間が6.5時間を切る傾向を確認。特に、寝る前のオンオフ切り替えに大きな課題あり

(1)睡眠満足度が低い人は、良い眠りのために必要な生活習慣の実施率が満足度に比例して低い。特に寝る前の心身のリラックス状態は、睡眠満足度が高い人と比べて67.8%低下

睡眠満足度が低いほど、良い眠りのために必要な生活習慣(睡眠習慣)の実施率(※4)が低くなっているという。【図⑥】

(※4)厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針 2014」をもとに合計11項目の生活習慣の実施状況を確認する設問を作成。ほぼ毎日もしくは週3日以上実施の回答を実施率へ算入

特に、寝る前のリラックス状態は、まったく満足していないと回答した人の実施率は、睡眠に満足していると回答した人と比べて67.8%下がっており、寝る前のオンオフ切り替えに大きく課題があることがわかった。【図⑦】

(2)睡眠満足度の低い人の平日の睡眠時間は、睡眠満足度が高い人と比べて0.9時間短い。平日睡眠時間6.5時間を切ると、睡眠の満足度に大きな影響が見られる

睡眠満足度が低いほど、睡眠時間が短くなる傾向が見られた。まったく満足していないと回答した人の平均睡眠時間(平日)は5.72時間であり、睡眠に満足していると回答した人の平均睡眠時間(平日)と比べて0.9時間短くなっているという。【図⑧】

また、平日の睡眠時間と休日の寝だめ時間の2軸で全6タイプに分類したところ、平日睡眠時間が6.5時間未満である2つのタイプ(※5)の占める割合が、睡眠満足度が低くなるにつれて多くなり、まったく満足していないと回答した人の70.8%を占める結果となった。【図⑨】

(※5)タイプA:平日の睡眠時間が6.5時間未満かつ休日の寝だめが2時間未満 タイプB:平日の睡眠時間が6.5時間未満かつ休日の寝だめが2時間未満

(3)自覚している眠りの阻害要因の1位は「朝起きた時の首・肩・腰等の痛み」

起きたときの体の痛みを感じている人が全体の38.2%、寝具が合っていないと考えている人は全体の24.5%を占めた。【図⑩】

■調査概要
・調査対象:47都道府県内在住の日勤企業就業者(20代~60代の男女)
・調査対象データ取得期間:2021年12月~2022年8月
・調査機関:ニューロスペース(自社調査)
・調査方法:同社睡眠サービス「パーソナルスリープチェックMy Sleep」利用者
・サンプル数:4,846人(各年代ごとに150名以上のサンプル数を確保)

<参考>
ニューロスペース調べ
【2022年度「企業の睡眠負債」実態調査】ビジネスパーソン約5,000人の睡眠レポートから判明した睡眠実態

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