国立大学法人千葉大学は、⽇本医療研究開発機構(AMED)「ワクチン開発のための世界トップレベル研究開発拠点の形成事業」において、東京大学(フラッグシップ拠点)、大阪大学・長崎大学・北海道大学(シナジー拠点)とともに、シナジー拠点として採択されたことを発表した。
同事業は、「ワクチン開発・生産体制強化戦略(令和3年6月1日閣議決定)」に基づき、2021年度補正予算にて基金事業として創設され、世界トップレベル研究開発拠点(フラッグシップ拠点、シナジー拠点)の整備等を行うとともに、平時から同拠点を中心として、ワクチン開発・感染症の出口を見据えた研究を推進するという。
千葉大学は、同事業の拠点として「未来粘膜ワクチン研究開発シナジー拠点」を形成し、全身免疫に加えて、従来の注射型ワクチンでは誘導が難しい粘膜免疫をともに惹起でき、感染阻止と重症化回避ができる粘膜ワクチン(経鼻や経口等)の開発等を推進するとのことだ。
千葉⼤学 未来粘膜ワクチン研究開発シナジー拠点概要
同拠点では、ヒト細胞共培養やオルガノイド技術等を利用したヒト粘膜免疫の理解や病原性免疫記憶、生体防御免疫記憶等の免疫誘導の場と記憶免疫の理解に基づいた粘膜ワクチン研究開発を推進。
さらに、「呼吸器感染症をターゲットにした経鼻ワクチン」、「腸管感染症の予防を目指す経口ワクチン」の開発を中心に推進し、研究部門、附属病院、企業との強力な連携により、有効で安全・安心な粘膜ワクチンの実用化による社会貢献を目指すとのこだ。