「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する識学は、2022年7月「“気にしいさん”に関する調査」を行い、結果を公表した。
調査結果は以下の通り。
■自分のことを“気にしい”な性格だと思いうか
同調査対象者を抽出する事前調査で会社員に自身のことを“気にしい”な性格だと思うか聞いたところ、「そう思う」22.7%、「ややそう思う」36.2%、「あまりそう思わない」26.2%、「思わない」14.9%という結果に。
「そう思う」「ややそう思う」の合計が58.8%で約6割もの人が自身のことを“気にしい”だと思っていることがわかった。
自身のことを“気にしい”であると回答した人へ、各項目について聞いたところ、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した人が最も多い項目は、「自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づく」72.2%となった。
次いで、「人のちょっとした仕草・目線・声音などに敏感で機嫌や思っていることがわかる」71.4%、「短時間にしなければならないことが多いと気が動転してしまう」64.1%と続く。
多くの“気にしいさん”の特徴として、環境の変化によく気づき、人の動作・機嫌がわかってしまうことが判明した。
■ストレスを感じると具体的に業務にどのような影響が出るか
ストレスを感じると具体的に業務にどのような影響が出るか聞いたところ、最も多かった回答が「業務に集中できなくなる」38.5%で約4割の人が回答。
次いで、「作業スピードが落ちる」31.9%、「ミスが増える」29.3%でした。前の質問で約7割の方が「人のちょっとした仕草・目線・声音などに敏感で機嫌や思っていることがわかる」と回答していたことから、周りのことが気になり余計にストレスを感じてしまうため、業務に集中できなくなるのかもしれないと識学は考察している。
■勤めている企業は“気にしい”な社員でも働きやすい環境だと思うか。
勤めている企業は“気にしい”な社員でも働きやすい環境だと思うか聞いたところ、「そう思う」9.2%、「ややそう思う」41.0%、「あまりそう思わない」39.2%、「そう思わない」10.6%となった。
また、「そう思う」「ややそう思う」と回答した人へ理由を聞いたところ、最も多い回答が「人間関係がいいから」53.3%、「業務内容が自分にあっているから」38.0%、「プライベートに介入されないから」28.5%となった。
■“気にしい”だと思われる部下と仕事をする際、気をつけていること
“気にしい”だと思われる部下がいる管理職の人に一緒に仕事をする際、気をつけていることを聞いたところ、「明確な指示を出す」49.4%、「スケジュールに余裕をもって依頼をする」40.4%、「感情的なコミュニケーションを避ける」40.4%という結果に。
■勤めている企業では、業務に関するルールが明確か
勤めている企業について、業務に関するルールが明確に示されているか聞いたところ、「そう思う」15.0%、「ややそう思う」40.3%、「あまりそう思わない」32.6%、「思わない」12.1%でした。「あまりそう思わない」「思わない」の合計は44.7%で、約4割の企業で業務に関するルールが明確に示されていないことが明らかとなった。
■勤めている企業では、上層部からの指示が明確か
勤めている企業について、上層部からの指示が明確か聞いたところ、「そう思う」12.5%、「ややそう思う」31.5%、「あまりそう思わない」40.7%、「思わない」15.4%となった。
「あまりそう思わない」「思わない」が56.1%と半数以上の人が上層部からの指示が明確でないことが判明。
■勤めている企業では、評価基準が明確か
勤めている企業について、評価基準が明確か聞いたところ、「そう思う」8.1%、「ややそう思う」32.6%、「あまりそう思わない」38.8%、「思わない」20.5%であった。
“気にしい”だと思われる部下と仕事をする際、気をつけていることについて「評価基準を明確に示す」が6.7%と回答数が低い結果となっていたが、評価基準を明確に示すことで社員が力を発揮し、より働きやすい環境にできるかもしれないと同社は考察している。
■調査概要
調査機関:識学
調査対象:全国の従業員数10名以上の企業に勤める20歳~59歳の男女で、自身のことを“気にしい”だと思う人と“気にしい”だと思われる部下がいる人
有効回答数:300サンプル(管理職132人、一般社員168人)
調査期間:2022年7月
調査方法:インターネット調査
<参考>
識学『“気にしいさん”に関する調査』